事業者が自家消費型の太陽光発電や蓄電池を導入するときの補助金は、国(環境省・経済産業省)と東京都に主な制度があります。太陽光の補助は、発電した電気を自社で使うこと(FIT・FIPで売電しないこと)が前提です。どの制度も、交付決定より前に発注・契約しないことが条件です。

2026年10月30日時点で、国の主力であるストレージパリティ補助金(太陽光と蓄電池の同時導入)は、令和8年度の一次・二次公募とも終了しています。経済産業省の業務産業用蓄電システム導入支援事業は公募期間の最終日が10月30日です(締切時刻・受付状況は公式ページで確認してください)。東京都の地産地消型再エネ・蓄エネ設備導入促進事業、Airソーラー設置事業者支援事業(Airソーラーはペロブスカイト太陽電池のこと)は、予算到達による終了に注意が必要です。国のペロブスカイト太陽電池の導入支援事業は、二次公募の最終締切が11月20日(金)正午です(第1回締切は10月30日(金)正午で終了)。

この記事は、各制度の公募要領・手引きと公式ページ(いずれも2026年10月14日に確認)にもとづいています。戸建て住宅など家庭向けの制度は扱いません。

  • 国のストレージパリティ補助金は、太陽光4万円/kW(オンサイトPPA・リースは5万円/kW)などの定額です。令和8年度の公募は2026年10月2日に締め切られました
  • 高圧以上の需要側(工場・ビルなど)に蓄電池だけを入れるなら、経済産業省の業務産業用蓄電システム導入支援事業が候補です。DR契約かDRメニューへの加入を、少なくとも2028年3月31日まで続けることが要件です。公募期間の最終日は2026年10月30日(金)で、締切時刻・受付状況は公式ページで確認してください
  • 東京都の地産地消型は、都内に設置する設備が対象です。中小企業等なら、太陽光は助成率2/3以内(1kWあたり20万円まで)、蓄電池は3/4以内(1kWhあたり15万円まで)です。上限は2億円(蓄電池だけを置く場合は900万円)で、申請受付は2027年3月31日(水)までです。予算額に達し次第終了します
  • フィルム型のペロブスカイト太陽電池は、東京都のAirソーラー設置事業者支援事業(経費の10分の10、1件あたり上限3億円)が受付中です。国の導入支援事業も、2026年10月15日に二次公募が始まりました(11月20日(金)正午まで。2026年10月19日確認)
  • 東京都以外の事業者は、都道府県・市区町村の制度が候補です。2026年10月14日時点で、福井県・埼玉県・堺市・古賀市の制度が募集中でした(自治体の制度を探す)
  • この記事で紹介した国・東京都の太陽光の補助は、FIT・FIPの認定を取る設備を対象外にしています(東京都の島しょ地域のFIT電源向けの事業は例外)。交付決定より前に契約した設備は、どの制度でも対象外です
太陽光発電・蓄電池の補助金一覧【2026年・法人向け】自家消費型の国と東京都の制度・補助率・申請の流れの記事でわかる3つのこと:受付中は経産省の業務産業用蓄電システムと、東京都の地産地消型・Airソーラー(2026年10月14日時点)、国のストレージパリティは太陽光4万円/kW(オンサイトPPA・リースは5万円/kW)などの定額、国・東京都の主な制度は、F…
図解:太陽光発電・蓄電池の補助金一覧【2026年・法人向け】自家消費型の国と東京都の制度・補助率・申請の流れで最初に押さえたい3つのポイント

法人・産業用の太陽光・蓄電池の補助金一覧(2026年10月14日時点の受付状況)

2026年10月30日時点で、経済産業省の業務産業用蓄電システム導入支援事業は公募期間の最終日です。東京都の地産地消型、東京都のAirソーラー設置事業者支援事業は、予算到達による終了に注意して公式の受付状況を確認してください。国のストレージパリティと、ETAの設置場所別の事業(ソーラーカーポートなど)は、令和8年度の公募が終わっています。フィルム型ペロブスカイト太陽電池の国の補助は、二次公募の最終締切が11月20日(金)正午です。

制度名所管・執行団体対象設備補助の水準状況(2026年10月14日時点)
ストレージパリティ補助金環境省/環境イノベーション情報機構(EIC)太陽光と蓄電池(定置用または車載型)の同時導入太陽光4万円/kW(オンサイトPPA・リースは5万円/kW)、業務・産業用の定置用蓄電池3.9万円/kWhなど。1申請の上限6,000万円2026年は令和7年度補正(4〜5月)と令和8年度の一次・二次の公募があり、すべて終了。次回は未公表
駐車場等への太陽光発電設備の導入促進事業環境省/環境技術普及促進協会(ETA)ソーラーカーポート、垂直型ソーラー、ソーラーロードカーポート・垂直型は8万円/kW×パワーコンディショナの定格出力の合計値、ソーラーロードは補助率1/2。上限1億円一次公募(令和7年度補正と令和8年度の合同)、令和8年度の二次公募とも終了
建材一体型・営農地や水面の太陽光環境省/ETA窓・壁等と一体の太陽光、営農地・水面等を使う地域共生型の太陽光事業概要では、建材一体型が補助率3/5・1/2、地域共生型が補助率1/2令和8年度は二次公募まで終了
ペロブスカイト太陽電池の導入支援事業(設備導入)環境省(経済産業省・国土交通省と連携)/ETA耐荷重の制約で従来型パネルを置きにくい場所に設置する、性能要件を満たしたフィルム型ペロブスカイト太陽電池補助率2/3(特別区分A〜Eは3/4)、1事業あたり上限10億円(一次・二次公募とも)一次公募は2026年9月30日正午で終了。二次公募は2026年10月15日(木)〜11月20日(金)正午(第1回締切は10月30日(金)正午で終了)
地域物流脱炭素化促進事業(再生可能エネルギー(太陽光))国土交通省倉庫・トラックターミナルなどの物流施設で、太陽光の「つくる」取組と、大容量蓄電池・EV充電スタンドなどの「ためる」「つかう」取組を一体で行う事業補助率1/2以内、上限1億円令和8年度は2026年6月5日で終了
業務産業用蓄電システム導入支援事業経済産業省/環境共創イニシアチブ(SII)高圧以上の需要側に新しく入れる蓄電システム(20kWh超・蓄電池PCS合計出力100kW未満)3.75万円/kWh、補助率1/3以内、1申請の上限1,500万円公募期間の最終日は2026年10月30日(金)。締切時刻・受付状況は公式で確認
大規模業務産業用蓄電システム等導入支援事業経済産業省/SII蓄電池PCS合計出力100kW以上の蓄電システム-1次公募の結果をもって終了
地産地消型再エネ・蓄エネ設備導入促進事業東京都/東京都環境公社(クール・ネット東京)都内に設置する太陽光などの再エネ発電設備、同時に設置する蓄電池、蓄電池の単独設置など中小企業等は太陽光2/3以内・蓄電池3/4以内など。上限2億円(蓄電池単独は中小企業等900万円・その他800万円)受付中(2027年3月31日(水)まで。予算額に達し次第終了)
Airソーラー設置事業者支援事業東京都/東京都環境公社(クール・ネット東京)都内に新たに設置するフィルム型のAirソーラー(国のペロブスカイト事業で性能要件を満たしたと確認されたもの、またはNEDOグリーンイノベーション基金の採択事業者の製品)助成対象と認められる経費の10分の10、1件あたり上限3億円受付中(申請書の提出は2027年3月31日(水)17時まで。予算額に達し次第終了)
エネルギー自給促進事業東京都中小企業振興公社公社の専門家の提案にもとづく創電・蓄電の設備限度額1,500万円、3/4以内(小規模企業者)・2/3以内(その他)公社の一覧で「令和7年度」「受付終了」。令和8年度の同名の事業は一覧にない

ETAは2026年10月15日に、ペロブスカイト太陽電池の導入支援事業(設備導入)の二次公募を始めました(11月20日(金)正午まで)。ストレージパリティとソーラーカーポートなどの次の公募の予定は、2026年10月14日時点で公表されていません。翌年度の日程は、各執行団体のページで確かめてください。

国土交通省の地域物流脱炭素化促進事業は、倉庫事業者・貨物運送事業者・貨物利用運送事業者・トラックターミナル事業者などが対象でした。太陽光の「つくる」取組から1つ以上、「ためる」「つかう」取組から2つ以上を行うことが要件でした。令和8年度の公募は2026年6月5日(金)16:00で終わっています。

使えないケースを先に確認:FIT・FIP、売電目的、契約済み、規模不足

次のどれかに当てはまる設備や事業者は、この記事の国・東京都の制度を使えないか、使える制度が限られます。制度を比べる前に確認してください。

確認すること国(ストレージパリティ・ソーラーカーポート等)東京都(地産地消型)
FIT・FIPの認定認定を取得しない設備に限る認定を申し込んだ設備・認定を受けた設備は対象外。交付申請時点で廃止の届出をしていれば対象になる
余剰電力の売電ストレージパリティは、戸建て住宅以外は逆潮流させない(原則RPRを設置)。カーポート等は、休業日などの余剰をFIT・FIPによらずに売電でき、引き取りは一般送配電事業者に限る年間発電量は需要先の年間消費電力量の範囲内。休日などのやむを得ない余剰は、FIT・FIPによらない個別契約なら売電できる。売電が主目的(発電電力>消費電力)の事業は対象外
自己託送行わないことが要件地産地消の形の1つとして認められる(設置場所・消費場所とも都内)
交付決定前の発注・契約対象外。ストレージパリティは、長納期の機器を補助対象外経費として先に発注する例外だけ交付決定日より前に契約した経費は対象外。事業期間内に納期が間に合わない見込みのキュービクル関係の機器を、助成対象外経費として別に発注する例外だけ
住居部分での消費この記事では扱わない(戸建て住宅は別の要件)対象外。社宅・社員寮などが同じ電力契約に入っている場合も対象外

ストレージパリティには、規模の要件もあります。戸建て住宅以外では、太陽電池出力10kW以上、蓄電池容量(合計)20kWh以上、自家消費率50%以上、過積載率100%以上が必要です。

ストレージパリティを申請できる個人は、青色申告の個人事業主だけです。事業者は、直近の決算で次のA〜Cをすべて満たす必要があります。代表申請者だけでなく、共同申請者と需要家も評価の対象です。

  • A:直近3決算期を出す場合は「3期連続で税引後当期純損失を計上していないこと」。設立間もない法人は、直近2決算期なら「2期連続で税引後当期純損失を計上していないこと」、直近1決算期なら「1期において税引後当期純損失を計上していないこと」
  • B:直近の決算期で純資産が0円以上(債務超過でない)
  • C:直近の決算期で自己資本比率10%以上、または流動比率100%以上

満たせない項目があっても、資料の提出で認められるケースがあると公募要領(3.2.2)は定めています。赤字の期があるだけで諦めず、公募要領の別冊(3.16-a節「事業継続性に関する追加資料と申請者要件」)で出す資料を確認してください。

東京都の地産地消型は、国と地方公共団体が対象外です。本社は都外でもよいものの、都内に事務所か事業所が必要です。設備を置く施設と電気を使う施設は、どちらも都内に限られます。本事業以外の都の資金を原資とする助成(区市町村が実施するものを含む)と経費が重なる場合は、併給できません。

経済産業省の業務産業用蓄電システム導入支援事業は、高圧以上の需要側(工場、ビル等)に設置する蓄電システムが対象です。太陽光発電設備は補助の対象に含まれません。DR契約かDRメニューへの加入を、少なくとも2028年3月31日まで続けられない場合も使えません。

省力化・ものづくり・業務改善助成金では太陽光は対象外

汎用の設備投資の補助金では、太陽光発電の設備は対象になりません。次の3つの制度は、再生可能エネルギーの発電設備と、一体不可分の附属設備(太陽光発電のソーラーパネルなど)を対象外にしています。

新事業進出・ものづくり補助金は、蓄電池の扱いも決めています。公募要領の原文は次のとおりです。

FIT・FIPに関連して売電を行っている場合、関連費用は一切補助対象外となります。売電を行わない事業において、BCP等で法令上義務付けられている等、補助事業実施に必要不可欠と判断される場合においてのみ、蓄電池は補助対象となります。

国の制度①ストレージパリティ補助金(環境省・EIC)

ストレージパリティ補助金の要点(令和8年度は終了)の図解。主な項目:太陽光10kW以上と蓄電池20kWh以上を同時に導入する、太陽光4万円/kW(オンサイトPPA・リース5万円/kW)、業務・産業用の蓄電池3.9万円/kWh、1申請の上限6,000万円(太陽光2,000万円、蓄電池など4,000万円)、応募はJグランツ。GビズIDはプライムかメンバーが必要
図解:ストレージパリティ補助金の要点(令和8年度は終了)で押さえたいポイント

ストレージパリティ補助金は、自家消費型の太陽光発電設備と蓄電池を同時に入れる事業者に、設備の容量に応じた定額を補助する制度です。執行団体は一般財団法人環境イノベーション情報機構(EIC)です。令和8年度の正式名称は次のとおりです。

二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(民間企業等による再エネの導入及び地域共生加速化事業)のうち(1)ストレージパリティの達成に向けた太陽光発電設備等の価格低減促進事業

太陽光と、定置用蓄電池または車載型蓄電池の両方を入れることが必須です。例外は、ペロブスカイト太陽電池の導入支援事業でペロブスカイト太陽電池を導入する場合で、定置用蓄電池だけを申請できます。この場合は、採択後の交付申請の段階で、ペロブスカイトの事業の交付決定を受けている必要があります。

停電時に、対象施設で必要な最低限の電力を供給できるようにすることも要件です。IP通信機能を持つ機器のうちJC-STARの取得対象の機器は、JC-STAR適合ラベル取得製品(★1以上)を使う必要があります。

対象者と申請区分:自己所有・オンサイトPPA・リース

申請できるのは、日本国内で事業活動を行う民間企業や青色申告の個人事業主です。学校法人、社会福祉法人、医療法人、協同組合など、一般・公益の社団法人・財団法人も対象です。地方公共団体と個人(青色申告の個人事業主を除く)は補助事業者になれず、オンサイトPPAかリースの需要家としてだけ参加できます。

申請区分は、太陽光発電設備の導入方法で決まる5つです。

申請区分設備の所有者需要家の支払い方太陽光の基準額
自己所有モデル需要家電力の使用について追加の費用負担なし4万円/kW
オンサイトPPAモデルPPA事業者(リースバック時はリース事業者)使用量に応じた従量課金5万円/kW
リースモデルリース事業者定額課金5万円/kW
その他のPPAモデルPPA事業者(リースバック時はリース事業者)従量課金(需要家と資本関係あり)4万円/kW
その他のリースモデルリース事業者定額課金(需要家と資本関係あり)4万円/kW

オンサイトPPAとリースは、補助対象設備の法定耐用年数が経過するまでに、補助金額の5分の4以上を需要家に還元することが要件です。還元の方法は、PPAは毎月の請求額からの値引き、リースはリース料の低減が想定されています。需要家と親会社・子会社などの資本関係がある場合は「その他のPPA/リース」になり、太陽光の基準額は4万円/kWです。

補助金基準額と上限

ストレージパリティの補助額は、設備の容量に基準額を掛けて出す定額です。補助率で決まる制度ではありません。

設備区分補助金基準額交付上限額
太陽光発電設備自己所有・その他のPPA/リース4万円/kW2,000万円
太陽光発電設備オンサイトPPA/リース5万円/kW2,000万円
定置用蓄電池業務・産業用(20kWh超)3.9万円/kWh(補助対象経費の3分の1が上限)4,000万円(定置用蓄電池・車載型蓄電池・充放電設備の合計)
定置用蓄電池家庭用(20kWh以下)3.8万円/kWh(補助対象経費の3分の1が上限)同上

交付額は、基準額で算定した額と補助対象経費から算出した額を比べ、低い方の額を基に算定します。1申請の上限は、太陽光の2,000万円と蓄電池などの4,000万円を合わせた6,000万円です。車載型蓄電池と充放電設備(V2H)も対象で、算定方法は公募要領の別表第1にあります。

蓄電池の「業務・産業用」と「家庭用」は、1申請の合計容量ではなく、製品(型番)単位の容量で判定します。SIIの登録製品でも、1つのパワーコンディショナーにつないだ合計容量が20kWhを超えると業務・産業用として扱います。

基準額だけで計算した例を示します。自己所有で、太陽電池出力50kWと業務・産業用の定置用蓄電池50kWhを入れる場合です。太陽光は200万円(50kW×4万円)、蓄電池は195万円(50kWh×3.9万円)になります。実際の交付額は、補助対象経費から出した額と比べた低い方を基にします。

設備には、次の要件もあります。

  • 太陽電池出力は、パネルの公称最大出力の合計と、パワーコンディショナーの定格出力の合計のうち低い方(小数点以下切り捨て)
  • 費用効率性:太陽光発電設備のみの補助対象経費(税抜)で、CO₂を1t削減するのに必要な費用が40,000円/t-CO₂以下
  • 太陽光は中古・新古・使用済み・リユース品を使えない(蓄電池のリユース品は安全性の証明などの条件つき)
  • 蓄電池は平常時に充放電を繰り返す(非常用の予備電源としてだけ使う運用は不可)

2026年の公募日程と審査・完了の期限

2026年は、令和7年度補正予算の公募(4月〜5月)と、令和8年度当初予算の一次・二次公募(7月〜10月)の3回がありました。いずれも終わり、2026年10月14日時点で次の公募は公表されていません。

項目日程・期限
令和7年度補正 一次公募2026年4月9日(木)〜5月15日(金)正午。令和7年度補正予算の二次公募は実施しない
令和8年度 一次公募2026年7月9日(木)〜7月31日(金)正午。採択結果は2026年9月24日に公表
令和8年度 二次公募2026年8月27日(木)〜10月2日(金)正午。採択結果は2026年10月14日時点で未公表
審査期間の目安(令和8年度)応募書類の審査は公募締切から約2か月。採択後の交付申請書の審査は受理から約1か月
補助事業の完了期限(令和8年度)2027年1月29日(検収と支払いの完了まで)
完了実績報告書の先行提出(令和8年度)補助対象設備の検査合格日から30日以内か、2027年2月10日のいずれか早い日

応募はJグランツで受け付け、電子メールでは提出できません。GビズIDは「プライム」か「メンバー」の権限が必要で、「エントリー」では申請できません。見積書は原則3者以上から取り、見積書と単線結線図の機器の型番・数量を一致させます。

2026年は、補正予算の公募が4月、当初予算の一次が7月、二次が8月に始まりました。翌年も同じ時期とは限らないため、公募の発表はEICのページで確かめてください。jGrantsの掲載内容は、当サイトの制度ページ(一次公募・二次公募)でも確認できます。

国の制度②ソーラーカーポートなど設置場所別の補助(環境省・ETA)

環境省の「駐車場等への太陽光発電設備の導入促進事業」は、ソーラーカーポートなど駐車場を使う太陽光を補助する制度です。一次公募(令和7年度補正と令和8年度の合同。2026年4月24日〜6月11日正午)と、令和8年度の二次公募(6月25日〜7月16日正午)は、どちらも終了しています。二次公募は、採択する事業がなかったと2026年8月28日に公表されました。

主な要件は次のとおりです。

  • ソーラーカーポート・垂直型ソーラー・ソーラーロードのいずれかを導入する
  • 導入する太陽光の発電量の50%以上を、導入場所の敷地内で自家消費する
  • カーポートと垂直型は、パワーコンディショナの最大定格出力の合計が10kW以上で、積載率が1以上
  • 停電時に電力を供給できるシステム構成にする
  • FIT・FIPの認定を取得せず、自己託送も行わない
  • IP通信機能を持つ機器のうち対象の機器は、JC-STAR★1以上の製品を使う

基準額は、カーポート・垂直型が「定額8万円/kW×パワーコンディショナの定格出力の合計値」、ソーラーロードが補助率1/2です。交付額の上限は1億円です。定置用蓄電池・車載型蓄電池・充電設備なども補助対象設備に入ります。

休業日などに余剰電力が出る場合は、FIT・FIPに該当しなければ売電できます。ただし自家消費が前提のため、引き取りは一般送配電事業者に限られます。契約・発注は協会の交付決定日以降でなければならず、交付決定前に結んだ契約の経費は補助対象になりません。

同じ環境省の事業には、建材一体型の太陽光(事業概要では補助率3/5、1/2)と、営農地・水面などを使う地域共生型の太陽光(補助率1/2)のメニューもあります。ETAのページでは、令和8年度はどちらも二次公募まで終了しています。

フィルム型ペロブスカイト太陽電池の導入支援事業(ETA)

耐荷重の制約で従来型の太陽光パネルを置きにくい屋根などには、「ペロブスカイト太陽電池の社会実装モデルの創出に向けた導入支援事業」があります。環境省と経済産業省・国土交通省の連携事業で、執行団体はETAです。対象は、性能評価機関の評価で性能要件を満たしたと確認された、フィルム型ペロブスカイト太陽電池です。

一次公募(2026年6月25日〜9月30日正午)は終わりました。二次公募は2026年10月15日(木)〜11月20日(金)正午(必着)で、第1回締切は10月30日(金)正午で終了、最終締切は11月20日(金)正午です。二次公募の公募概要では、事業期間の目安は約2か月で、補助の対象は当該年度に行われる事業の費用です。

二次公募の公募概要(2026年10月15日)の主な要件は次のとおりで、一次公募と同じです。

  • 設置場所の耐荷重が10kg/㎡以下相当で、発電容量が1施設あたり5kW以上(構造設計の専門家の確認による例外あり。地方公共団体の申請には別の要件がある)
  • 需要地と近接し、50%以上の自家消費率がある
  • FIT・FIPの認定を取得しない
  • 補助率は3分の2。特別区分A〜Eのいずれかを満たすと4分の3。交付額の上限は1事業あたり10億円
  • 定置用蓄電池は、インフラ空間に設置する場合(特別区分C)に限って対象で、補助率は3分の1

民間企業は、交付申請日までに、温室効果ガスの排出削減、自社の成長につながる今後の方針の策定、継続的な賃上げなど人材確保の取組の実施を表明する必要があります。代表事業者が直近の決算で債務超過の場合は、原則として対象外です。

国の制度③蓄電池だけを入れる:業務産業用蓄電システム導入支援事業(経産省・SII)

太陽光は入れずに蓄電池だけを入れたい工場・ビルなどは、経済産業省の業務産業用蓄電システム導入支援事業(令和7年度補正)が候補です。公募期間は2026年3月24日(火)〜10月30日(金)で、最終日の締切時刻・受付状況は公式ページで確認してください。補助金申請額の合計が予算額に達した場合は、期間内でも受付を終えます。

補助の対象は蓄電システムで、太陽光発電設備は含みません。対象になる蓄電システムの主な要件は次のとおりです。

  • 新しく導入する蓄電システム(セル・モジュールなど一部の更新は対象外)
  • 火災予防条例で定める安全基準の対象(20kWhを超える)
  • 蓄電池PCSの合計出力が100kW未満
  • DR(ディマンドリスポンス)に対応できる
  • 高圧以上の需要側(工場、ビル等)に設置する
  • 蓄電システムの購入価格と工事費の合計が目標価格(2025年度は11.9万円/kWh、税抜)以下

申請者はDRに参加します。申請は、蓄電池アグリゲーターとDR契約を結ぶ「アグリ型」か、小売電気事業者のDRメニューに加入する「小売型」のどちらかです。DR契約やDRメニューへの加入は、少なくとも2028年3月31日まで続けます。アグリゲーターと小売電気事業者はSIIに登録された事業者で、SIIが一覧を公表しています。

対象者は、国内で事業を営む法人・個人事業主と、国内に住む個人です。設備の所有者が申請し、リースで入れる場合はリース事業者と使用者が共同で申請します。

項目内容
補助金基準額3.75万円/kWh(蓄電容量)
補助率設計費・設備費・工事費の1/3以内
補助金上限額1申請あたり1,500万円
評価による増額レジリエンスの体制、廃棄物処理法の広域認定の取得で、それぞれ0.1万円/kWh

補助金は、①基準額(増額を含む)から出した額、②経費に補助率を掛けた額、③上限額のうち、最も低い額になります。区分開閉器・変圧器などの受電設備は補助対象外です。

予算は3事業の合計59.6億円のうち1.7億円程度で、事業間で流用する場合があります。交付決定は随時で、審査に3〜6週間程度かかる予定です。見積りは交付申請までに取り、販売・工事事業者との契約や発注、工事、支払いは交付決定の後に行います。他の国庫補助金とは併用できず、自治体の補助金との併用はその自治体に確認します。

補助事業は、DR契約の締結(またはDRメニューへの加入)、設置、試運転、検収、補助対象経費の全額の支払いをすべて終えた日に完了します。完了の最終期限は2027年2月1日(月)です。発注・契約の前には、SIIの三者見積検査を受ける必要があります。審査に3〜6週間程度かかるため、工期と納期を見込んで早めに申請してください。実績報告書は、事業完了後30日以内か2027年2月1日(月)のいずれか早い日までに出します。

公募要領は、「FITの変更認定申請(必要な場合)」を交付決定前に着手できる手続きに挙げています。FITの認定を受けた太陽光がある施設に蓄電池を入れるときは、対象になるかをSIIに確かめてください。

蓄電池PCSの合計出力が100kW以上の「大規模業務産業用蓄電システム等導入支援事業」は、1次公募の結果をもって終了しました。系統用蓄電池や、発電事業者の再エネ電源に併設する蓄電池は別の事業です。jGrantsの掲載内容は当サイトの制度ページでも確認できます。

東京都の制度:地産地消型再エネ・蓄エネ設備導入促進事業

東京都の地産地消型(中小企業等の助成率と上限)の図解。主な項目:都内に事務所か事業所があり、設置先と電気の使用先も都内の設備が対象、太陽光は経費の2/3と、1kWあたり20万円の小さい額、蓄電池は経費の3/4と、1kWhあたり15万円の小さい額、上限2億円(蓄電池だけは900万円)。2027年3月31日まで、予算額に達し次第終了
図解:東京都の地産地消型(中小企業等の助成率と上限)で押さえたいポイント

東京都の地産地消型再エネ・蓄エネ設備導入促進事業(都内設置・蓄電池単独設置)は、2026年10月14日時点で受付中です。申請受付期間は令和8年4月1日(水)から令和9年3月31日(水)までで、予算額に達し次第終了します。

執行は公益財団法人東京都環境公社(クール・ネット東京)です。東京都の報道発表では、令和8年度の予算額は約69億円(都外に設置する事業を含む)で、予算額に達し次第終了します。クール・ネット東京の事業ページは、令和8年度の出えん額を68.1億円と表示しています。事業ページでは、この事業の助成金の申請は令和8年度までとされています。

助成の対象は、次の4つの事業です。

  • 都内に地産地消型の再エネ発電等設備(太陽光など)を設置する事業。同時に設置する蓄電池も対象
  • 都内に再エネ熱利用設備を設置する事業
  • 都内に地域活性化につながる再エネ設備(太陽光、バイオマス発電、同時設置の蓄電池、ソーラーカーポートなど)を設置する事業
  • 都内に蓄電池を単独で設置する事業(既設の再エネ発電設備へ新しく併設する場合を含む)

東京電力エリア内の都外に設備を置く事業は、別の「都外設置」の事業で扱います。

対象者と「中小企業等」の範囲

対象は、法人格を持つ者か個人事業主で、都内に事務所か事業所がある事業者です。国と地方公共団体は対象外です。過去に税金の滞納がないこと、刑事上の処分を受けていないことなども要件です。

助成率が高い「中小企業等」には、次の事業者が入ります。

  • 中小企業基本法第2条第1項の要件を満たす民間企業
  • 個人事業主
  • 独立行政法人・地方独立行政法人、国立大学法人・公立大学法人・学校法人
  • 一般社団法人・一般財団法人・公益社団法人・公益財団法人
  • 医療法人、社会福祉法人、協同組合等、法律により直接設立された法人など

これら以外の民間事業者は「その他」の助成率です。東京都の報道発表は「その他(大企業等)」と表記しています。

助成率と上限:kW単価の上限もある

東京都の太陽光と蓄電池の助成額は、経費に助成率を掛けた額と、容量あたりの単価で出した額のうち、小さい方になります。太陽光以外の発電設備は、投資回収年数を使う別の計算です。まず助成率と上限額です。

設備中小企業等その他上限額
再エネ発電設備(太陽光など)2/3以内1/2以内2億円
ガラスレス製品の太陽光発電設備4/5以内3/4以内2億円
蓄電池(再エネ発電設備と同時に設置)3/4以内2/3以内2億円(同時設置の再エネ発電設備を含む)
蓄電池(単独で設置)3/4以内2/3以内中小企業等は900万円、その他は800万円
再エネ熱利用設備・地域活性化につながる再エネ設備3/4以内2/3以内2億円

太陽光と蓄電池は、容量あたりの単価でも上限がかかります。下の表は、国の補助金を併用しない場合の計算です(併用する場合は併用のルールの計算例)。

設備中小企業等その他
太陽光発電設備経費×2/3と、発電出力(kW)×20万円/kWの小さい額経費×1/2と、発電出力(kW)×15万円/kWの小さい額
ガラスレス製品の太陽光発電設備(追加要件を満たすもの)経費×4/5と、発電出力(kW)×30万円/kWの小さい額経費×3/4と、発電出力(kW)×25万円/kWの小さい額
蓄電池経費×3/4と、助成対象の蓄電池定格容量(kWh)×15万円/kWhの小さい額経費×2/3と、助成対象の蓄電池定格容量(kWh)×13万円/kWhの小さい額

ガラスレス製品の高い助成率は、手引きの追加要件を満たす製品に限られます。重量10.0kg/㎡未満、セル実効変換効率8.1%以上で公称最大出力80%以上の出力保証期間が10年以上、などです。

蓄電池は、再エネ発電設備の発電容量の5時間分までが助成対象です。手引きの例では、発電容量が合計10kWなら50kWhまでです。定置用に限り、可搬式は対象外です。EVバッテリーをリユースした蓄電池も対象です。単独設置では、すでに蓄電池がある施設での増設は対象になりません。

申請の要件:FIT・FIP、地産地消、省エネ診断、住民への説明

東京都の地産地消型は、国の制度にはない要件がいくつかあります。主なものは次のとおりです。

  • FIT・FIPの認定を申し込んだ設備・受けた設備は対象外。交付申請時点で廃止の届出をしていれば対象になる。申請後にFIT・FIPへ申し込んだ場合も対象外
  • 再エネ発電設備の年間発電量は、需要先の年間消費電力量の範囲内にする
  • 発注・契約・支払いは交付決定日以降。キュービクル内のRPR・OVGR・ZPD・変圧器などは、補助事業の期間内に納期が間に合わない見込みの場合に限り、交付決定日より前に発注できる。条件は、助成対象外経費として助成対象経費とは別に発注・契約すること(一括発注は不可)
  • 公社の省エネルギー診断を、実績報告書の提出までに受ける。診断の対象は、前年度の原油換算エネルギー使用量が1,500kL未満の事業所
  • 診断の対象でない事業者や受診できない事業者は、「省エネルギー推進体制図」を出す
  • 屋根以外に再エネ発電設備を置く場合、低圧(50kW未満)は事前周知、高圧・特別高圧(50kW以上)は住民説明会を行う

省エネルギー診断は、令和8年度は申込が想定を上回っています。事業ページは2026年8月3日に、診断が必要な事業者には、診断の実施に替えて省エネルギー推進体制図の提出を案内していると公表しました。

事業ページは、令和9年度から系統連系の手続きで、JC-STAR★1以上の製品の活用を要件化する方針が示されていると注意しています。設置時期によっては未取得の機器を設置できない可能性があるため、IP通信を使う機器の型番は見積りの段階で確かめてください。

手続きの期間の目安は、交付申請の受理から交付決定の通知まで2〜3か月程度です(受理前の書類確認の期間は含まない)。助成金は、実績報告の受理から2〜3か月程度で額の確定通知が届き、その約1か月後に支払われます。

実績報告書は、助成事業の完了日から30日以内に出します。太陽光発電・太陽熱利用・蓄電池単独設置の最終提出期限は、令和9年11月30日17時(必着)です。

東京都のAirソーラー設置事業者支援事業

東京都は、Airソーラー(ペロブスカイト結晶構造を用いた太陽電池モジュール)を都内に新たに設置する民間事業者等に、設置の経費を助成しています。執行はクール・ネット東京で、2026年10月14日時点で受付中です。申請書の提出期限は令和9年3月31日(水)17時で、予算額に達し次第終了します。

項目内容
助成対象事業者自ら、または発電事業者と連携して、Airソーラーを新たに都内に設置する民間事業者等(民間企業、個人事業主、医療法人、社会福祉法人など)
助成対象設備国のペロブスカイト事業で性能要件を満たしたと確認されたフィルム型のAirソーラー、またはNEDOグリーンイノベーション基金の次世代型太陽電池の開発プロジェクトで採択された事業者が製造したAirソーラー
助成率・上限助成対象と認められる経費の10分の10。1件あたり上限3億円
助成対象経費調査・設計費、設備費、工事費

主な要件は次のとおりです。

  • FIT・FIPを活用しない
  • 需要地と近接し、50%以上の自家消費率がある
  • 得られた電気と環境価値を、都内の需要地で消費する
  • 交付決定日より前に着手・契約した経費は対象外

国や他の地方公共団体の補助金を受ける場合は、その額を差し引いた額が助成対象経費になります。申請書類は、電子メールで事務局に出します。地産地消型の手引きは、本事業以外の都の資金を原資とする助成と経費が重なる場合は、併給できないとしています。

東京都中小企業振興公社のエネルギー自給促進事業

東京都中小企業振興公社の「中小企業の経営安定化に向けたエネルギー自給促進事業」は、公社の専門家の提案にもとづいて創電・蓄電の設備を入れるための助成金です。助成限度額は1,500万円、助成率は3/4以内(小規模企業者)・2/3以内(その他)です。

2026年10月14日に公社の助成金一覧を確認したところ、「令和7年度」「受付終了」の表示でした。令和8年度の助成金事業の欄に、この事業はありません。同じ一覧の「オフィスビル等のエネルギー効率化による経営安定事業」(都内に所有するオフィスビル等の省エネ・創エネ設備の更新。助成限度額3,000万円、2/3以内)も、「令和7年度」「受付終了」の表示でした。公社のほかの助成金は東京都中小企業振興公社の助成金一覧で解説しています。

自治体の制度を探す:当サイトのjGrantsデータ

都道府県・市区町村にも、事業者の太陽光・蓄電池を補助する制度があります。当サイトは、jGrants(国の補助金の電子申請システム)に載っている補助金を毎週取得し、募集中の273件を掲載しています。

太陽光・蓄電池の制度は、省エネ・脱炭素の制度一覧と目的別の補助金一覧、都道府県別の補助金一覧から探せます。2026年10月14日時点で募集中だった例は次のとおりです。

金額や締切は制度ごとに違い、予算に達して早く終わる場合もあります。最新の状況は各制度ページと自治体の公式ページで確かめてください。国の補助金と同じ設備で併用できるかは、併用のルールのとおり、自治体の補助金の財源によって変わります。

国と東京都の補助金は併用できるか

国の補助金どうしは、同じ設備に重ねて使えません。国の補助金と東京都の助成金は、それぞれのルールで併用を認める余地があり、東京都は国の補助額を差し引いて助成額を計算します。

制度併用のルール
ストレージパリティ国(環境省・経済産業省など)の他の補助金・交付金は、同じ設備に併用できない。異なる設備なら制限はない
ストレージパリティ(地方公共団体の補助金)独自財源のもの(補助金適正化法の適用を受けないもの)は同じ設備でも併用できる。国庫財源を含むものは併用できない
業務産業用蓄電システム(SII)他の国庫補助金と併用できない。自治体の補助金や助成金との併用は、その自治体に確認する
東京都の地産地消型国等の補助金を併用する場合の計算式がある。本事業以外の都の資金を原資とする助成とは、経費が重なると併給できない
東京都のAirソーラー国や他の地方公共団体の補助金を受ける場合は、その額を差し引いた額が助成対象経費になる。都の他の助成金との併用は、助成対象経費が異なる部分で認められる場合がある

ストレージパリティで地方公共団体の補助金を併用する場合は、その交付額を応募書類の「寄付金その他の収入」に書きます。総事業費から差し引いた額が、交付額を算定する基礎になります。

東京都の手引きは、国等の補助金を併用する場合の計算例を載せています。助成対象経費9,000,000円、国等の補助金額3,000,000円、太陽光の発電出力15kWの例です。

計算金額
①(9,000,000円−3,000,000円)×2/34,000,000円
②15kW×20万円/kW×(6,000,000円÷9,000,000円)2,000,000円
助成額(①と②のうち小さい方)2,000,000円

ストレージパリティのQ&Aは、ほかの補助金の併用の可否は、その制度を所管する国や地方公共団体が判断する事項だとしています。同じ設備で国と東京都の両方を使う予定なら、両方の窓口にその旨を伝えて確認してください。

申請から入金までの流れ:見積りの段階では契約しない

申請から入金までの流れ:契約は交付決定の後の図解。主な項目:Jグランツの申請に使うGビズIDは、取得に2週間程度かかる、交付決定の前にしてよいのは、見積書の取得・発注先の内定・現地調査・社内決裁、注文書の発行、契約、着工、支払いは交付決定の後、工事と支払いを終え、完了実績報告を出したあとに入金される
図解:申請から入金までの流れ:契約は交付決定の後で押さえたいポイント

国・東京都の補助金は、交付決定を受けてから発注・契約し、工事と支払いを終えたあとに入金される後払いです。補助金全般の流れは、補助金の申請から入金までの流れと補助金とはで解説しています。

  1. 自家消費の計画を立てる:電気料金の請求書で使用量を確かめ、売電しない前提で規模を決めます
  2. 現地調査と見積り:ストレージパリティは見積書を原則3者以上から取ります。SIIの蓄電池事業は原則として三者見積か競争入札で、発注前にSIIの検査を受けます。東京都の地産地消型は、交付申請時に2社以上の見積を出し、最安の見積を出した業者と契約します
  3. GビズIDを取る:ストレージパリティ・ソーラーカーポート・SIIの蓄電池事業はJグランツで申請し、GビズIDが要ります(手順はGビズIDプライムの取り方)
  4. 申請する:3.の国の制度はJグランツ、東京都の地産地消型は公社のホームページの電子申請で出します(Airソーラーは電子メール)
  5. 採択・交付決定を待つ:ストレージパリティは採択の後に交付申請を出し、交付決定を受けます
  6. 交付決定の後に、発注・契約・工事をします
  7. 検収と支払いを終え、完了実績報告を出します
  8. 補助金が入金されます:ストレージパリティの一次公募の例では、補助金の交付は2027年3月の目安です

ETAは、GビズIDの取得には2週間程度が必要だと案内しています。公募が始まってから取ると間に合わないことがあるため、早めに準備してください。

交付決定より前にしてよいこと・いけないことは、ストレージパリティのQ&A(問2-1)が具体的に示しています。

交付決定の前にしてよいこと交付決定の前にしてはいけないこと
見積書の取得注文書の発行、注文請書の受領
発注先の選定(内定)契約書の締結
設置場所の調査設備の納品・着工
社内の決裁設備代金・工事代金の支払い

Q&Aは、「知らなかった」「業者から指示された」という理由は認めないとしています。太陽電池モジュール・パワーコンディショナー・蓄電池本体を先に発注すると、事業全体が補助対象外になります。

当社がご相談を受けるときも、まず発注・契約の予定日が交付決定の後になるかを確かめます。施工会社から早めの契約を求められても、補助金を使うなら交付決定まで待つ必要があります。

施工会社の見積りを取るときの選び方

複数社の見積りを比べるサービスが向くのは、工場・倉庫・事務所・店舗などで、自家消費型の太陽光を検討している法人です。令和8年度のストレージパリティは、同等の条件で原則3者以上から見積書を取ることを求めていました(公募は終了)。

次の方には向きません。

  • 戸建て住宅・家庭用の太陽光を検討している方
  • すでに施工会社と契約した方(その設備は補助の対象外です)
  • FIT・FIPで売電したい方(この記事で紹介した太陽光の補助は使えません)

見積りを比べるときは、次の点を確認してください。

  • 見積書と単線結線図で、機器の型番・数量が一致しているか(「一式」の表記は不可)
  • ストレージパリティを使う予定なら、逆潮流を防ぐRPRの設置を提案しているか
  • IP通信機能を持つ機器が、JC-STAR★1以上の製品か
  • 建設業許可や電気工事業の登録など、工事に必要な資格を持っているか
  • 交付決定より前の契約を求めないか

補助金を使う場合は、見積りの依頼までにとどめ、契約は交付決定の後にしてください。

PRタイナビNEXT(法人・産業用太陽光の一括見積り)

複数の施工会社に見積りをまとめて依頼できるサービスです。法人・産業用の太陽光発電が対象です。補助金を使う場合は見積りの依頼までにとどめ、契約は交付決定の後にしてください。

【タイナビNEXT】法人・産業用太陽光発電一括見積りナビゲーション

多くの補助金では、交付決定より前に契約・購入したものは補助の対象外です。補助金を使う予定があるときは、申し込む前に公募要領で時期を確認してください。

導入前に電気の契約を確かめる(高圧・特別高圧の法人)

自家消費型の太陽光・蓄電池は、電力会社から買う電気を減らすための投資です。ストレージパリティの公募要領も、導入効果に「自家消費により購入電力量を削減し、電気料金を削減」を挙げています。Q&Aは、蓄電池でピーク時の電力を抑えて基本料金を下げる効果と、購入電力量を減らす効果を説明しています。

国の太陽光の補助は、ストレージパリティなど主な制度の令和8年度の公募が終わっています。翌年度の公募が公表されるまでのあいだに、いまの電気の契約(契約電力・料金の内訳・契約期間)を確かめておくと、導入効果の試算にも使えます。

電気料金の一括見積りサービスには、対象が限られるものがあります。次に紹介するサービスは、法人の高圧・特別高圧の契約を前提にしています。低圧の契約の店舗・事務所や家庭は対象外です。

経済産業省の業務産業用蓄電システム導入支援事業を「小売型」で申請する場合は、電力会社の切り替えに気をつけてください。小売型は、SIIに登録された小売電気事業者のDRメニューに加入し、少なくとも2028年3月31日まで続けることが要件です。電力会社を切り替えると、DRメニューの加入が切れることがあります。切り替える前に、SIIと今の小売電気事業者、切替先に確認してください。なお、小売電気事業者とDRメニューのSIIへの登録申請の受付は、2026年9月30日(水)まででした。

向くのは、高圧・特別高圧で受電している工場・ビルなどの法人です。太陽光・蓄電池の導入とあわせて、買う電気の単価も見直したい場合に使えます。比べるときは、基本料金と電力量料金の単価、契約期間、途中解約の条件を同じ条件でそろえます。太陽光・蓄電池を入れる予定があれば、導入後の使用量の見込みも伝えてください。

PRスイッチビズ(法人の高圧電気料金の一括見積り)

法人の高圧・特別高圧の電気料金について、複数の電力会社の見積りを比較できるサービスです。高圧・特別高圧の法人向けです。

法人用・特別高圧・高圧専門サイト!電気料金比較・一括見積もりは「スイッチビズ」

よくある質問

Q. 個人事業主でも使えますか?

はい、使える制度があります。ストレージパリティは、青色申告の個人事業主なら申請できます。東京都の地産地消型・Airソーラー設置事業者支援事業と、SIIの業務産業用蓄電システムも、個人事業主が対象です。SIIの事業は、高圧以上の需要側に設置する蓄電システムに限られます。

Q. PPAやリースで導入しても補助は出ますか?

はい、出ます。ストレージパリティでは、オンサイトPPAとリースの太陽光の基準額は5万円/kWで、自己所有の4万円/kWより高く設定されています。補助金額の5分の4以上を需要家に還元することが要件で、需要家と資本関係があると4万円/kWの区分になります。東京都の地産地消型も、手引きでPPAやリースの形での申請を案内しています。

Q. すでに契約した設備は対象になりますか?

いいえ、対象になりません。国も東京都も、交付決定より前に契約した設備は補助の対象外です。ストレージパリティは、RPRや変圧器などの納期が長い機器に限り、補助対象外の経費として先に発注することを認めています。東京都の地産地消型は、補助事業の期間内に納期が間に合わない見込みのキュービクル関係の機器に限り、先に発注できます。助成対象外経費として別に発注・契約することが条件で、一括発注はできません。

Q. FIT・FIPで売電したい設備にも使えますか?

いいえ、この記事で紹介した太陽光の補助は、FIT・FIPの認定を取る設備には使えません。ストレージパリティ、ソーラーカーポートなど、東京都の地産地消型とAirソーラー、ペロブスカイト太陽電池の導入支援事業(一次公募)が該当します。例外として、東京都の島しょ地域には、FIT制度の対象電源として認定された電力量を助成する別の事業があります。1kWhあたり12円を最大60か月助成し、申請受付は令和8年4月1日〜令和9年3月31日です。

Q. 次のストレージパリティの公募はいつですか?

2026年10月14日時点で未公表です。2026年は、令和7年度補正予算の公募が4月9日、令和8年度の一次公募が7月9日、二次公募が8月27日に始まりました。令和7年度補正予算の二次公募は実施しないとされています。日程は年度ごとに変わるため、EICと環境省の発表で確かめてください。

まとめ

  • この記事で紹介した国・東京都の太陽光の補助は、売電しないことが前提で、FIT・FIPの認定を取る太陽光は対象外です(島しょ地域の事業を除く)
  • 交付決定より前に発注・契約した設備は対象外です。見積りの段階では契約しないでください
  • SIIの業務産業用蓄電システムは2026年10月30日(金)が公募期間の最終日です。締切時刻・受付状況は公式で確認してください。東京都の地産地消型は2027年3月31日(水)まで、Airソーラー設置事業者支援事業は2027年3月31日(水)17時までですが、いずれも予算に達すると早く終わります
  • 国のペロブスカイト太陽電池の導入支援事業は二次公募中で、最終締切は11月20日(金)正午です。第1回締切は10月30日(金)正午で終了しました

自社が対象になりそうかは、補助金かんたん診断で確認できます。2020年以降の補助金の採択実績800件以上の当社が、どの制度が該当するか、申請条件に合うかをご提案します。補助金のご質問はLINEでも受け付けています(LINE)。

参考(一次情報)