小規模事業者持続化補助金(一般型 通常枠)の第20回では、電子申請システムに「経営計画」と「補助事業計画」を入力し、その内容で採否が決まります。審査はヒアリングなしの書面審査です。公募要領の「審査の観点」と、補助対象事業の要件(4)が求める売上高・売上総利益の増加の見込みを、客観的な根拠と数字で示すことが書き方の基本です。

この記事では、第20回公募の公募要領第8版(2026年7月21日改版)の原文をもとに、計画書を審査の観点から逆算して書く手順を整理します。第20回の全体像(スケジュール・補助額・特例・加点)は持続化補助金 第20回のガイドにまとめています。

要点は次のとおりです。

  • 書く前に、申請できる事業者か、過去の受給で申請できない期間に当たらないかを確認します(先に確認)
  • 計画書は、公募要領の様式2(経営計画兼補助事業計画①)と様式3(補助事業計画②)にあたり、電子申請システムに直接入力します(計画書とは)
  • 審査は「基礎審査」と「計画審査」の2段階です。基礎審査を1つでも満たさないと失格です(審査の観点)
  • 補助事業計画には、売上高・売上総利益の増加という定量的な成果を、市場や顧客ニーズの分析などの根拠とともに書く必要があります(数字の書き方)
  • 業務効率化(生産性向上)の取組の経費は、申請時に計画へ書き、経費明細表に計上していないと、後から追加できません(経費とのつなげ方)
  • 第三者から助言を受けた場合は、料金の有無に関わらず相手方と金額の記載が必要で、記載がないと虚偽の報告として不採択・交付決定取消になります(不採択になる記載漏れ)
持続化補助金の経営計画・補助事業計画の書き方の記事でわかる3つのこと:計画書は様式2・3を電子申請で入力。審査はヒアリングなしの書面審査、経営状況分析から積算まで、審査の観点4つの順に1本の線でつなぐ、売上高・売上総利益の増加を、根拠つきの数字で書く
図解:持続化補助金の経営計画・補助事業計画の書き方で最初に押さえたい3つのポイント

先に確認:計画を書いても申請できない事業者

計画書の出来に関わらず、補助対象者の要件を満たさない事業者や、過去の受給で申請できない期間にある事業者は採択されません。書き始める前に、次の点を確認してください(詳細は第20回ガイドの対象外の章)。

補助対象者の要件(公募要領2.)

  • 小規模事業者であること。常時使用する従業員の数が、商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く)は5人以下、サービス業のうち宿泊業・娯楽業と製造業その他は20人以下です。会社役員や同居の親族従業員は含まれません
  • 医師・歯科医師・助産師、医療法人、社会福祉法人、学校法人、宗教法人、一般社団法人・公益社団法人、一般財団法人・公益財団法人、協同組合等の組合(企業組合・協業組合を除く)、農事組合法人、任意団体、系統出荷による収入のみである個人農業者は対象になりません。特定非営利活動法人は、法人税法上の収益事業を行っていて、認定特定非営利活動法人でない場合に限り対象になり得ます
  • 申請時点で開業していない創業予定者は対象外です。開業届を出していても、開業届上の開業日が申請日より後なら対象外です
  • 法人は、資本金または出資金が5億円以上の法人に直接または間接に100%の株式を保有されていないことも要件です。また、法人・個人を問わず、確定している(申告済みの)直近過去3年分の課税所得の年平均額が15億円を超えていないことが必要です

過去の受給・ほかの申請との関係(公募要領3.・8.(5))

  • 過去に持続化補助金(一般型 通常枠〔第1回〜第16回の一般型を含む〕・コロナ特別対応型・低感染リスク型ビジネス枠・創業型)で採択され補助事業を実施した事業者は、事業実施期間終了日の属する月の翌月から1年間が経過し、様式第14(事業効果および賃金引上げ等状況報告書)の提出を完了している場合に申請できます。代表者等が変わった場合も「過去の補助事業者」に当たります
  • 一般型の「卒業枠」、または通常枠の「小規模事業者卒業加点」で採択を受けて補助事業を実施した事業者は対象外です
  • 創業型に申請中、または創業型で採択を受けている事業者は申請できません
  • 同一事業者からの同一受付締切回への応募は1件です。代表者が同じ複数の法人で同一事業に申請すること、個人事業主と、同じ人が代表を務める法人とで同一事業に申請することもできません。複数応募が判明するとすべて不採択になります

計画の中身で対象外になる事業(公募要領5.)

  • 国が助成する他の制度(補助金、委託費、公的医療保険・介護保険からの診療報酬・介護報酬、固定価格買取制度等)と同一または類似内容の事業
  • 本事業の終了後、概ね1年以内に売上げにつながることが見込まれない事業(例: 機械を導入して試作品開発を行うのみで、直接販売の見込みにつながらない事業)
  • マージャン店・パチンコ店・ゲームセンター店等、性風俗関連特殊営業等、射幸心をそそるおそれや公の秩序・善良の風俗を害するおそれがある事業

2つ目の「概ね1年以内に売上げにつながる」は、計画書の書き方そのものに関わります。試作や開発で終わる計画ではなく、補助事業の終了から1年以内に売上が立つ道筋まで書いてください。

持続化補助金の「計画書」とは:様式2・様式3を電子申請で入力する

持続化補助金の計画書は、Wordなどで作って添付する書類ではありません。公募要領の「申請に必要な書類」では、次の様式を申請システムに直接入力する(添付の必要はない)とされています。

様式名称中身
様式1持続化補助金事業に係る申請書申請者の情報
様式2経営計画兼補助事業計画①自社の経営計画と、補助事業の計画。加点の選択や確認事項もこの様式の画面で入力します
様式3補助事業計画②補助事業の計画(経費の内容など)
様式5補助金交付申請書補助金の交付申請
様式6宣誓・同意書不正な行為に加担していないことなどの宣誓

このほかに、地域の商工会・商工会議所が発行する事業支援計画書(様式4)が必須です。様式4の発行を受けるときに、商工会・商工会議所が計画の内容や提出書類の過不足を確認します。

入力画面の項目は、事務局の操作手引きで確認する

2026年10月18日時点で、第20回の電子申請システム・別紙「参考資料」・ガイドブック・「よくあるご質問(第20回公募)」は、商工会地区の事務局サイトで「準備中」と表示されています。公募要領は「後日公開する申請システム操作手引き」に従って入力するよう求めています。様式2・3の入力欄の名前や文字数は、操作手引きが公開されてから確認してください。

この記事では、入力欄の名前ではなく、公募要領の審査の観点と補助対象事業の要件から、計画に何を書けば評価されるかを整理します。どの入力欄の構成でも、審査で見られる中身は同じだからです。

審査の観点:基礎審査は失格の線、計画審査で順位が決まる

計画審査の4つの観点の図解。主な項目:①自社の経営状況分析の妥当性:強み・弱みを把握しているか、②経営方針・目標と今後のプランの適切性:市場や顧客のニーズを捉えているか、③補助事業計画の有効性:客観的事実に基づく目標と実現可能性、④積算の透明・適切性:真に必要な金額が計上されているか
図解:計画審査の4つの観点で押さえたいポイント

持続化補助金の審査は、提出資料をもとに有識者等の審査委員会が行い、提案内容に関するヒアリングはありません。基礎審査は満たさないと失格、計画審査は総合的な評価の高い順に採択、という2段階です。これに政策的観点からの加点審査が加わります。

基礎審査(次の要件をすべて満たすこと。満たさないと失格)

  1. 必要な提出資料がすべて提出されていること
  2. 「2.補助対象者」「4.補助対象事業」「6.補助率、補助上限額等」「7.補助対象経費」の要件及び記載内容に合致すること
  3. 補助事業を遂行するために必要な能力を有すること
  4. 小規模事業者が主体的に活動し、その技術やノウハウ等を基にした取組であること

計画審査(加点審査を行い、総合的な評価が高いものから順に採択)

観点公募要領の審査項目(要旨)計画書で示すこと
①自社の経営状況分析の妥当性自社の経営状況、製品・サービス、強みや弱みを適切に把握しているか売上・利益の推移、主な商品・サービスと顧客、強みと弱み
②経営方針・目標と今後のプランの適切性強みや弱みを踏まえ、市場(商圏)や顧客のニーズを捉え、売上高・売上総利益の増加を目指すものか①の分析から導いた方針と、数値の目標
③補助事業計画の有効性客観的事実に基づく目標設定、具体性と実現可能性、新たな価値を生み出す商品・サービス・提供方法、デジタル技術の有効活用、取得資産を終了後も継続して使うことが明確か補助事業で何をして、誰に、いくら売るか。その根拠
④積算の透明・適切性補助事業計画に合致した事業実施に必要なものか、計上・積算が正確・明確で、真に必要な金額か経費ごとの用途・数量・単価と、取組とのつながり

公募要領では、②と③の項目のほとんどに「売上高・売上総利益の増加を目指すものとなっているか」という言葉が入っています。売上を伸ばす道筋が書かれていない計画は、どの観点でも評価されにくいと考えてください。

③の「デジタル技術を有効的に活用する取組が見られるか」も審査項目の1つです。ネット予約・EC・顧客管理など、販路開拓や業務効率化にデジタル技術をどう使うかを書ける計画は、この項目に答えられます。

過去に持続化補助金を受けた事業者は、審査の観点が1つ増える

過去に中小企業生産性革命推進事業で実施した持続化補助金で採択を受け、補助事業を実施した事業者は、次の点に注意してください。

  • これまでに実施した補助事業と異なる事業であることを、電子申請システムの確認事項入力(様式2)画面の所定の欄に記載します。過去の補助事業と同じ事業であると見受けられる場合は不採択です(採択後に判明した場合も、遡って採択を取り消します)
  • 計画全体を通して、過去の事業実施結果を踏まえた計画か、明確に異なる新たな事業か、という観点からも審査されます
  • 過去の補助事業(全国対象)の実施回数等に応じて、段階的に減点調整が行われます

前回の補助事業で何をして、売上がどう変わったかを書いたうえで、今回の取組がそれとどう違うかを示すと、この観点に答えられます。

書く順番:経営計画から補助事業計画へ、1本の線でつなぐ

計画書は、審査の観点①→②→③→④の順に、前の項目を受けて次の項目を書くと筋が通ります。公募要領の注意事項は、事業者自らが検討しているような記載が見られない場合や、自らが検討していなかったことが発覚した場合は、評価に関わらず不採択・交付決定取消になると明記しています。自社の数字と言葉で書くことが前提です。

順書くこと対応する審査の観点準備する材料の例
1自社の概要と売上・利益の推移、主な商品・サービス①経営状況分析直近の決算書・確定申告書、商品別・顧客別の売上
2顧客・市場(商圏)のニーズと、競合と比べた自社の強み・弱み①・②顧客アンケート、問い合わせ・予約の記録、公的統計、商圏の人口・世帯の資料
3経営方針・目標と今後のプラン(数値目標を含む)②方針・目標3〜5年程度の売上・売上総利益の目標と、その達成の打ち手
4補助事業で行う販路開拓の取組(と、あわせて行う業務効率化の取組)③有効性何を、誰に、どの方法で売るか。導入する設備・広告・ウェブサイト
5補助事業の効果(売上高・売上総利益の増加の見込みと根拠)③有効性客数・客単価・購入頻度の見込み、取引先からの引き合い・値上げの見込み
6経費の明細(用途・数量・単価)④積算見積書、カタログ、価格表

1の分析で見つけた強みとニーズを、3の方針に使い、4の取組がその方針を実現する手段になっている、という一本の線が見えるように書きます。4の取組が1〜3のどこにも出てこない話だと、②・③の評価で「経営計画の今後の方針・目標を達成するために必要かつ有効なものか」に答えられません。

当社がご相談を受けるなかでも、「設備を買いたい」「チラシを作りたい」という経費の話から計画を書き始め、1〜3の分析が後付けになっている計画をよく見かけます。経費は最後に決めるもの、と考えると順番を間違えません。

売上高・売上総利益の増加を数字で書く

補助対象事業の要件(4)は、事業効果および賃金引上げ等状況報告書の提出時に、売上高・売上総利益が補助事業終了時と比べて増加することが見込める事業であることを求めています。公募要領は、申請時に次の内容を補助事業計画(様式2)に書くよう求めています。

  • 客観的なデータを用いた市場や顧客ニーズの分析、営業方針、新規取引や値上げの見込みなどの根拠や説明
  • 取り組む補助事業における定量的な成果(売上高・売上総利益の増加)

数字は「客数×客単価×回数」に分けて、1つずつ根拠を付ける

売上の見込みは、総額だけを書くより、分解して根拠を付けるほうが「客観的事実に基づいて目標の設定がされて」いるかに答えやすくなります。

分解した要素根拠の例
客数(新しく獲得する顧客の数)チラシの配布部数と過去の反応、ウェブサイトの閲覧数、展示会の来場者数、取引先からの引き合い
客単価新メニュー・新商品の価格設定、既存客の平均単価、値上げの見込み
購入頻度・リピート既存客のリピート率、定期購入・予約の実績
売上総利益売上から原価(仕入・材料費)を引いた額。新商品の原価率を明記する

売上高だけでなく売上総利益も審査の言葉に入っているため、原価が高い商品で売上だけを伸ばす計画では、利益が増える根拠になりません。新商品・新サービスの原価率を書き、売上総利益がいくら増えるかまで計算しておきます。

計算例(架空の事業者)

従業員3人の洋菓子店(課税事業者)が、焼き菓子のギフト需要を取り込むため、オーブンを増設し、法人向けのチラシ・DMを出す計画の例です。数字は説明のための仮のものです。

項目内容
取組生産販売拡大のためのオーブン(機械装置等費)、法人向けギフトのチラシ作成・DM発送(広報費)
経費(税抜)オーブン55万円、チラシ・DM15万円。合計70万円
補助金の額70万円×2/3=約46.7万円(通常枠の補助上限50万円の範囲内)
売上の見込み法人ギフト 月40セット×単価3,000円=月12万円(年144万円)
根拠現在の法人からの問い合わせ件数、過去の店頭ギフトの販売数、DMの送付先数
売上総利益の見込み原価率35%なら、年144万円×65%=約93.6万円の増加

この例では、オーブンの発注が1件あたり50万円(税込)超になるため、2者以上からの見積が必要です。また、単価50万円(税抜き)以上の機械装置等は「処分制限財産」に当たり、補助事業の終了後も一定期間、目的外使用・譲渡・廃棄などが制限されます。課税事業者は、消費税等仕入控除税額を減額して申請する必要があります。

賃金引上げ特例を選ぶなら、賃上げの数字も計画に入る

賃金引上げ特例(補助上限150万円上乗せ)は、補助事業実施期限日(2028年3月31日)を終点とした連続する12か月とその前年同月の12か月を比べ、従業員1人あたり給与支給総額を3.0%以上増加させることが要件です。補助事業終了予定日は補助事業実施期限日(2028年3月31日(金))に設定します。

特例の要件を1つでも満たさないと、上乗せ部分だけでなく補助金全体が交付されません。賃上げを含む申請内容を達成できなかった場合は、未達の報告から18か月の間、中小企業庁が所管する補助金への申請で、正当な理由が認められない限り大幅に減点されます。売上の見込みと人件費の増加が両立する計画になっているかを、数字で確かめてから選んでください(特例の比較は第20回ガイドの特例の章)。

経費と取組のつなげ方:計画に書いていない経費は計上できない

補助対象となる経費は、策定した「経営計画」に基づいて実施するもので、公募要領に掲げる8区分(機械装置等費、広報費、ウェブサイト関連費、展示会等出展費、旅費、新商品開発費、借料、委託・外注費)に当たるものだけです。審査の観点④は、経費が補助事業計画に合致し、真に必要な金額かを見ます。

経費を書くときは、次の4点を確認します。

  • すべての経費が、補助事業計画の取組のどれかに対応しているか。取組に出てこない経費は「補助事業計画に合致した事業実施に必要なもの」と言えません
  • 用途・数量・単価が具体的か。「一式」や「諸経費」のように内訳が分からない書き方を避けます
  • 区分ごとの上限を超えていないか。広報費・ウェブサイト関連費は、それぞれ補助金交付申請額の上限が30万円(税込)で、その区分だけでは申請できません
  • 対象外の経費が混ざっていないか。パソコン・事務用プリンター・複合機・タブレット端末など汎用性が高いもの、単なる取替え更新の機械装置等、名刺、求人広告などは対象外です

業務効率化(生産性向上)の取組は、申請時に書いておく

持続化補助金は、販路開拓等の取組と、それとあわせて行う業務効率化(生産性向上)の取組を支援します。業務効率化の経費には、次のルールがあります。

  • 「業務効率化(生産性向上)の取組」による経費支出は、申請時に所定の様式内に内容を記載し、「経費明細表」に計上していることが前提条件です。変更承認の手続きで、後から補助対象経費に加えることはできません
  • 公募要領には、補助事業計画の「Ⅰ.補助事業の内容」の「3.業務効率化(生産性向上)の取組内容」に記載した場合に限って対象になる経費の例があります。POSソフト(ウェブサイト関連費)、従業員の作業導線改善のための従業員作業スペースの改装工事(委託・外注費)です

旅費は、補助事業計画に基づく販路開拓のための出張に限られ、補助事業計画に明記されていない出張は補助対象外です。展示会・商談会への出張を予定しているなら、計画に書いておきます。

交付決定後、計画に記載のない新しい費目の追加は原則として認められません。採択後に「この経費も入れたい」とならないよう、申請の段階で取組と経費を出し切っておきます。

経費区分ごとの詳しい線引きは、店舗改装・設備購入・広報費・ウェブサイト関連費の記事にまとめています。

積算の根拠は、採択後の見積書の提出につながる

第20回では、採択発表後、交付決定までに、計上しているすべての経費について価格の妥当性を証明できる見積書等(相見積を含む)を提出します。提出期限は2028年2月29日で、期限までに提出がないと採択取消です。

  • 発注総額(1件あたり)が50万円超(税込)のものは、2者以上から見積を取り、より安価な発注先を選びます。見積を取ることが困難な場合は、随意契約の理由書を採択発表後交付決定までに提出します
  • 中古品は、金額に関わらず2者以上からの見積が必須で、理由書による随意契約での購入は補助対象外です
  • 金額が市場価格から著しく乖離しているなど、社会通念上価格が妥当でないと判断される経費は補助対象外です

申請時の金額をカタログ価格や概算の見積で積算しておくと、採択後の見積書との差が小さくなり、積算の透明性も示せます。

加点は計画書の中で選ぶ:各区分から1つずつ、合計2つまで

加点は、計画審査とは別に、政策的観点から行われます。【重点政策加点】と【政策加点】からそれぞれ1種類、合計2種類まで選択できます。【重点政策加点】、【政策加点】から2種類以上を選択した場合は、加点審査の対象になりません。

賃金引上げ特例を希望すると、【政策加点】の賃金引上げ加点が自動的に適用されます。赤字事業者が賃金引上げ特例を希望した場合は、【重点政策加点】の赤字賃上げ加点も自動的に適用されます。特例を選ぶ場合は、ほかに選ぶ加点との組み合わせを事務局・商工会・商工会議所に確認してから決めてください。

加点の選択は、様式2の「希望する特例及び加点項目」で行います。次の加点は、選択するだけでなく、計画の内容を入力する必要があります。

加点区分様式2に入力すること
事業環境変化加点重点政策加点物価高騰等の影響を受けている内容
地方創生型加点(地域資源型/地域コミュニティ型)政策加点類型に即した取組を行う計画
事業承継加点政策加点事業承継の計画(代表者が基準日時点で満60歳以上で、後継者候補が補助事業を中心になって行う場合)

地方創生型加点の地域資源型は「地域資源等を活用し、良いモノ・サービスを高く提供し、付加価値向上を図るため、地域外への販売や新規事業の立ち上げを行う計画」、地域コミュニティ型は「地域の課題解決や暮らしの実需に応えるサービスを提供する小規模事業者による、地域内の需要喚起を目的とした取組等を行う計画」です。選ぶなら、補助事業計画の取組そのものがこの類型に沿っている必要があります。

経営力向上計画加点は基準日までの認定と認定書の写し、事業継続力強化計画策定加点は申請受付締切日までの認定(実施期間が終了していないこと)が必要です。認定申請中の事業者は対象になりません。加点の一覧と必要書類は第20回ガイドの加点の章、事業継続力強化計画の取り方は事業継続力強化計画の記事にまとめています。

失格・不採択になる記載漏れ

失格・不採択になる記載漏れの図解。主な項目:必要な提出資料がそろっていないと、基礎審査で失格、第三者の助言は、料金の有無に関わらず相手方と金額を記載、自ら検討した記載が見られないと、評価に関わらず不採択、過去の補助事業と同じ事業と見受けられると不採択
図解:失格・不採択になる記載漏れで押さえたいポイント

計画の中身が良くても、次の記載漏れ・不備があると、失格・不採択・交付決定取消になります。いずれも公募要領に明記されています。

記載漏れ・不備結果
必要な提出資料がそろっていない基礎審査で失格
第三者(商工会・商工会議所を除く)の支援を受けたのに、確認事項入力(様式2)の「商工会・商工会議所を除く第三者からのアドバイスの有無」に、相手方と支援に係る金額(着手金、成功報酬その他名目を問わない)を書いていない虚偽の報告として不採択・交付決定取消
事業者自らが検討しているような記載が見られない、または自らが検討していなかったことが発覚した評価に関わらず不採択・交付決定取消
過去の補助事業と同じ事業であると見受けられる不採択(採択後に判明した場合も遡って採択取消)
添付資料が所定の場所に登録されていない、パスワードの設定等で事務局が内容を確認できない審査ができない

第三者の支援については、支援料金の支払いの有無に関わらず記載が必要です。公募要領は、サービス内容と乖離した「高額なアドバイス料金」を請求する業者に注意を呼びかけ、第三者支援者にヒアリングや現地調査を行う場合があるとしています。GビズIDのアカウントとパスワードを第三者に開示することは、GビズIDの利用規約に反する行為です。

商工会・商工会議所の確認(様式4)までの段取り

計画書を入力したら、地域の商工会・商工会議所に事業支援計画書(様式4)の発行を依頼します。第20回の日程は次のとおりです(予定は変更する場合があります)。

手続き日程
申請受付開始2026年11月5日(木)
事業支援計画書(様式4)発行の受付締切2026年12月4日(金)
申請受付締切2026年12月15日(火)17:00
採択発表2027年3月頃の予定
  • 電子申請システムへ経営計画・補助事業計画を入力し、申請内容を印刷し、希望する特例や加点等に関する書類を添付のうえ、発行を依頼します。発行時に、事業計画の内容や提出書類の過不足(特例の要件を含む)が確認されます
  • 商工会地区は、申請システム内で地域の商工会へ発行依頼を行い、窓口で発行を受けます(発行のために面談を行います)。商工会議所地区は、地域の商工会議所で発行を受け、そのPDFを申請システムにアップロードします
  • 社外の代理人のみで、商工会・商工会議所への相談や様式4の発行依頼を行うことはできません。基本情報入力画面に記載の代表者に、計画の内容を直接確認する場合があります
  • 受付締切以降の発行依頼は、いかなる理由があってもできません。発行には時間を要する場合があります
  • 電子申請にはGビズIDプライムまたはGビズIDメンバーのアカウントが必要で、取得には数週間程度かかります。暫定GビズIDプライムアカウントは使用できません

計画書は、様式4の受付締切(2026年12月4日)から逆算して、11月中に一通り書き終えておくのが安全です。申請から入金までの全体の流れは第20回ガイドの10ステップを参照してください。

よくある質問

Q. 持続化補助金の計画書は、何枚くらい書けばよいですか?

公募要領に枚数の定めはありません。第20回の計画書は電子申請システムに直接入力する方式で、入力欄や文字数は、事務局が後日公開する申請システム操作手引きで確認します。量より、審査の観点①〜④に沿って、売上高・売上総利益の増加を根拠つきで書けているかが大切です。

Q. 計画書に書いた売上目標を達成できなかったら、どうなりますか?

売上目標の未達そのものの扱いは、採択後に公開される「補助事業の手引き」と事務局で確認してください。公募要領で確認できるのは次の定めです。補助事業の終了から1年後の状況について「事業効果等状況報告」の提出が必要で、提出しないと次の申請に制限がかかります。収益納付による補助金の減額交付がある場合もあります。賃金引上げ特例・賃金引上げ加点の賃上げ要件を満たさないと補助金は交付されず、未達の報告から18か月の間は中小企業庁所管の補助金で大幅に減点されます。

Q. 計画書を専門家やコンサルタントに書いてもらってもよいですか?

助言を受けることはできますが、自社で検討した内容であることが前提です。事業者自らが検討しているような記載が見られない場合は、評価に関わらず不採択・交付決定取消になります。第三者の支援を受けた場合は、料金の有無に関わらず、様式2の所定の欄に相手方と支援に係る金額を書く必要があります。

Q. 採択された後で、計画にない経費を追加できますか?

原則としてできません。交付決定後、補助事業計画に記載のない新しい費目の追加は原則認められず、必要不可欠と認められる場合に限って変更申請が認められることがあります。業務効率化(生産性向上)の取組の経費は、変更承認の手続きで後から加えることはできません。

Q. 過去に持続化補助金を受けた場合、計画書で何を書けばよいですか?

これまでに実施した補助事業と異なる事業であることを、確認事項入力(様式2)画面の所定の欄に書きます。審査でも、過去の事業実施結果を踏まえた計画か、明確に異なる新たな事業かが見られます。様式第14の提出を完了していることなど、申請できる時期の条件も先に確認してください。

まとめ

  • 計画書は様式2・3を電子申請システムに入力する方式。入力欄の詳細は第20回の申請システム操作手引き(2026年10月18日時点で準備中)で確認します
  • 審査は基礎審査(失格の線)と計画審査(順位)の2段階。計画審査は①経営状況分析→②方針・目標→③補助事業計画→④積算の順に、前の項目を受けて書きます
  • 補助事業計画には、売上高・売上総利益の増加という定量的な成果を、市場・顧客ニーズの分析などの根拠とともに書きます
  • 経費はすべて取組に対応させます。業務効率化の経費は申請時に書いておかないと後から追加できません
  • 第三者の助言は、料金の有無に関わらず相手方と金額を記載します。様式4の発行受付締切は2026年12月4日(金)です

持続化補助金を含め、自社が使える補助金を確かめたい方は補助金かんたん診断をご利用ください。補助金のご質問はLINEでも受け付けており、どの制度が該当するか、申請条件に合うかをご提案します。

参考(一次情報)