デジタル化・AI導入補助金2026の通常枠の加点項目は、全部で15項目です。その日のうちに無料で取れるものから、認定までに年単位の準備が要るものまで、所要期間が大きく違います。さらに、期限の基準日も項目ごとに違います。加点項目は、採択の可能性を上げるために自社でコントロールできる数少ない要素です。

この記事は、公募要領(通常枠)と公式の加点項目一覧の原文にもとづき、15項目を「取るのにかかる時間」で並べ替えて整理しました。当社サポート対象の通常枠とインボイス枠(インボイス対応類型)を中心に扱います。

  • 加点は「ITツールの選び方で取れるもの」「無料の取組みで取れるもの」「認定・計画で取るもの」「賃上げで取るもの」の4系統に分けて考えると漏れません
  • 期限の基準日が項目ごとに違います。「交付申請前」「交付申請時点まで」「交付申請締切日時点」「交付申請締切日の前月末日まで」が混在します
  • 賃上げ加点は、申請額150万円未満/以上 × IT導入補助金2022〜2025の交付決定歴あり/なしの4類型で条件が変わります(詳細は対比表)
  • 健康経営優良法人は年1回の申請サイクル、くるみんは2年以上の行動計画を終えてから申請する認定のため、今回の公募には間に合わないことが多い
  • 加点を取って採択されたのに未達だと、効果報告で未達が報告されてから18カ月間、中小企業庁所管の補助金で大幅減点されます

制度全体の補助率・補助額や申請の流れは制度の全体ガイド、補助額の目安は見積シミュレーター(無料)で確認できます。

デジタル化・AI導入補助金2026の加点項目一覧の記事でわかる3つのこと:通常枠の加点15項目と、取るのにかかる時間、項目ごとに違う期限の基準日と、先に確認したい減点措置、申請額150万円と交付決定歴で変わる賃上げ加点の4類型
図解:デジタル化・AI導入補助金2026の加点項目一覧で最初に押さえたい3つのポイント

加点項目15項目の一覧(通常枠):必要なことと所要期間

通常枠の加点項目15項目を、取るのにかかる時間が短い順に並べると次の表のとおりです。いずれも、公募要領「3-3 交付申請の審査(2)加点項目及び減点項目の審査」に列挙されている加点対象の取組みです。7次締切(2026年12月1日)からは、2026年10月9日公開の第7回公募以降の公募要領が適用されます。15項目の並びは同じで、主な違いは#14・#15の期間と金額です。

#加点項目取るのに必要なこと所要の目安
1クラウド製品の選定導入するITツールとしてクラウド製品を選定ツール選定時(追加作業なし)
3インボイス制度対応製品の選定導入するITツールとしてインボイス制度対応製品を選定ツール選定時(追加作業なし)
2サイバーセキュリティお助け隊サービスの選定導入するITツールとして同サービスを選定ツール選定時(追加作業なし)
13省力化ナビの活用中小機構「省力化ナビ」で「解決策」のPDFをダウンロード(GビズIDプライムを入力)即日
9IT戦略ナビwith または IT経営サポートセンター「デジwith」の「IT戦略ナビwith」実施(GビズIDプライムを入力し、実施結果(IT戦略マップ)を交付申請時に添付)、または中小機構「IT経営サポートセンター」の利用即日〜(後者は申込〜利用の期間が必要)
12成長加速マッチングサービスへの登録中小企業庁の同サービスで会員登録し挑戦課題を登録(ステータスが「掲載中」であることが必要)数日(掲載審査あり)
4デジタル化セカンドオピニオン確認者との面談を完了してから交付申請を提出(第3回公募回より実施)面談日程の調整分
15事業場内最低賃金の引き上げ(6次まで+63円、7次から+55円)交付申請の直近月における事業場内最低賃金を、6次締切までは令和7年7月の事業場内最低賃金+63円以上、7次締切からは令和8年6月の事業場内最低賃金+55円以上の水準に賃金改定の実施が必要
14地域別最低賃金に関する状況6次締切までは令和6年10月〜令和7年9月の間で、「当該期間における地域別最低賃金以上〜令和7年度改定の地域別最低賃金未満」で雇用している従業員が全従業員の30%以上である月が3か月以上あること(7次締切からは令和7年10月〜令和8年9月の間と令和8年度改定の地域別最低賃金で判定)過去実績で判定(該当するかどうか)
5〜8賃上げの事業計画翌事業年度以降3年間の事業計画の策定・従業員への表明・実行(条件は4類型)計画策定+表明
11えるぼし/くるみん認定女性活躍推進法に基づく認定(えるぼし1〜3段階目またはプラチナえるぼし)、または次世代法に基づく認定(くるみん、トライくるみん、プラチナくるみん)行動計画の策定・届出が前提(くるみんは2年以上の計画期間の終了後に申請)
10健康経営優良法人2026令和7年度に「健康経営優良法人2026」に認定されていること年1回の申請サイクル

#1〜#13の多くは、費用をかけずに取れます。とくに省力化ナビ・IT戦略ナビwithは即日で完了するので、取り漏らさないようにしたい項目です。一方、健康経営優良法人・えるぼし・くるみんは認定までに時間がかかります。今回の公募に間に合わないことが多く、次回以降を見据えた準備項目になります。所要期間の長い認定・計画を制度横断で整理したものは補助金の加点項目と準備にまとめています。

枠によって対象になる加点が違う

公式の加点項目一覧は、加点の対象を枠ごとに示しています。当社サポート対象の2枠を中心に、主な違いを表にまとめました。

加点項目通常枠インボイス枠(インボイス対応類型)
クラウドを利用したITツール導入の検討○—
インボイス対応ITツール導入の検討○—
賃上げの事業計画の策定・従業員への表明・達成○○
最低賃金に関する状況○○
国の推進するセキュリティサービスを選定しているか○○
IT戦略ナビwith(デジwith)○○
健康経営優良法人2026○○
くるみん・えるぼし認定○○
成長加速マッチングサービスへの登録○○
省力化ナビの活用○○
IT経営サポートセンターの利用(第6回公募回より)○—
デジタル化セカンドオピニオンの取り組み(第3回公募回より)○—
交付申請時点でインボイス未登録で、実績報告日までに登録すること—○
決済機能を有するクラウド製品の選定—○(第2回公募回のみ実施。6次・7次は対象外)
「スマートレジ」の選定(第3回公募回より)—○

間違えやすい点が2つあります。「インボイス対応ITツール導入の検討」は、名前に反して通常枠の加点項目で、インボイス枠の欄には○が付いていません。「デジタル化セカンドオピニオンの取り組み」とIT経営サポートセンターも通常枠のみです。インボイス枠(インボイス対応類型)に固有の加点は、インボイス登録とスマートレジの2つです。決済機能を有するクラウド製品の選定は第2回公募回(2次締切)だけの加点で、第7回公募以降の公募要領にも載っていません。

SECURITY ACTIONの「★★二つ星」宣言が加点になるのは、セキュリティ対策推進枠です。通常枠・インボイス枠の加点項目ではありません(通常枠の申請要件としては★一つ星の宣言で足ります)。電子取引類型・セキュリティ対策推進枠・複数者連携枠には、それぞれの枠に固有の加点項目が設定されています。枠ごとの対象範囲や選び方は通常枠とインボイス枠の選び方で解説しています。

賃上げ加点の4類型:申請額150万円と交付決定歴で変わる

賃上げ加点の4類型(通常枠)の図解。主な項目:類型5) 150万円未満・交付決定歴なし:地域別最低賃金+30円以上、3%以上、類型6) 150万円未満・交付決定歴あり:地域別最低賃金+30円以上、3.5%以上、類型7) 150万円以上・交付決定歴なし:地域別最低賃金+50円以上、3%以上、類型8) 150万円以上・交付決定歴あり:地域別最低賃金+50円以上…
図解:賃上げ加点の4類型(通常枠)で押さえたいポイント

通常枠の賃上げ加点は、補助金申請額(150万円未満/150万円以上)と、IT導入補助金2022〜2025の交付決定歴(なし/あり)の組み合わせで4類型に分かれます。類型ごとに求められる水準が違い、加点項目の中でも最も間違えやすい部分です。いずれも「交付申請時点の翌事業年度以降3年間の事業計画」を策定し、実行することが条件です。4類型の要件を並べると次のとおりです。

類型申請額2022〜2025の交付決定歴事業場内最低賃金1人当たり給与支給総額の年平均成長率従業員への表明
5)150万円未満なし地域別最低賃金+30円以上3%以上(物価安定の目標+1%)交付申請時点で表明済み
6)150万円未満あり地域別最低賃金+30円以上3.5%以上(物価安定の目標+1.5%)交付申請時点で表明済み
7)150万円以上なし地域別最低賃金+50円以上3%以上(物価安定の目標+1%)交付申請時点で策定し表明済み
8)150万円以上あり地域別最低賃金+50円以上3.5%以上(物価安定の目標+1.5%)交付申請時点で策定し表明済み

表の読み方は2点です。

  • 交付決定歴があると、給与支給総額の要件が3%→3.5%に上がります(過去に使った事業者に厳しい方向)
  • 申請額150万円以上だと、事業場内最低賃金の要件が+30円→+50円に上がります

「1人当たり給与支給総額」は、非常勤を含む全従業員が対象です。類型5)・6)(申請額150万円未満)には、上乗せの加点もあります。事業計画期間において事業場内最低賃金を地域別最低賃金+50円以上の水準にした場合、さらに加点されます。

公募要領は、類型6)・7)・8)の給与支給総額の伸び率と従業員への表明について、申請要件(テ)(ト)(ナ)と同一であることに留意するよう明記しています。事業場内最低賃金は、加点のほうが高い水準です。申請額150万円以上では、申請要件が地域別最低賃金+30円以上、加点が+50円以上です。類型6)の申請要件(テ)には、事業場内最低賃金の要件がありません。これらの類型では、伸び率と表明の部分が加点であると同時に申請要件です。達成できなければ、加点未達による減点だけでなく補助金の返還対象になり得ます。7次締切(2026年12月1日)からは、申請要件(テ)(ト)(ナ)に1年後の目標が加わります。1年後に1人当たり給与支給総額を3%(交付決定歴ありは3.5%)以上向上させる内容です。類型5)〜8)の加点の水準は変わりません。加点としての賃上げと必須要件としての賃上げの違い、未達時のペナルティの差は賃上げ加点と返還リスクで詳しく解説しています。

虚偽の表明は、交付決定の取消しの対象です。公募要領は「交付申請時に賃金引上げ計画を従業員に表明したと申告したにも関わらず、交付決定後に実際には表明していないことが発覚した場合、事務局は交付決定の取消しを行う」と明記しています。表明は形式で済ませず、実際に従業員へ伝えたうえで申告してください。

加点の期限:基準日が項目ごとに違う

加点の期限は、「交付申請前」「交付申請締切日時点」「交付申請締切日の前月末日まで」など、項目ごとに基準日が分かれています。加点を取り逃がす典型は、「交付申請までに間に合わせればよい」と一括で考えてしまうことです。公募要領の原文にもとづく基準日は次のとおりです。

基準日該当する加点項目
交付申請前に実施9) IT戦略ナビwith
交付申請時点までに実施(面談完了後に申請)4) デジタル化セカンドオピニオン
交付申請時点で該当11) えるぼし/くるみん認定
交付申請締切日時点で登録・実施12) 成長加速マッチングサービス(課題が「掲載中」)/13) 省力化ナビ
交付申請日以前かつ交付申請締切日の前月末日までの利用9) IT経営サポートセンター(第6回公募回より実施。2026年8月1日以降に利用申込)
交付申請の直近月15) 事業場内最低賃金+63円以上(7次締切からは+55円以上)

とくにIT経営サポートセンターは、「交付申請締切日の前月末日まで」という他項目より前倒しの期限です。6次締切分の期限(2026年9月30日)は過ぎており、7次締切(2026年12月1日)で使う場合は2026年11月30日まで、8次締切(2027年1月7日)で使う場合は2026年12月31日までの利用が必要です。IT戦略ナビwithとの併用について、公募要領は「双方を利用した場合は、いずれか一方に対して加点を行う」と定めています。両方やっても加点は1つ分なので、即日で終わるIT戦略ナビwithを選ぶのが実務的です。

なお、9) IT戦略ナビwithと13) 省力化ナビは、いずれも実施時に本事業の申請に用いるGビズIDプライムを入力することが条件です。別のアカウントで実施すると、加点が確認できません。IT戦略ナビwithは、実施結果(IT戦略マップ)を交付申請時に添付する必要もあります。GビズIDプライムの取得がまだの場合は、GビズIDプライムの取得方法をご覧ください。

加点より先に確認したい減点措置

加点を積む前に、自社が減点の対象でないかを確認してください。過去にIT導入補助金の交付決定を受けた事業者や、2026年のインボイス枠で申請中・交付決定済みの事業者は、減点の対象です。公募要領は次を減点措置の対象としています。

  • IT導入補助金2022〜2025の間に交付決定を受けた事業者
  • デジタル化・AI導入補助金2026において、インボイス枠(インボイス対応類型・電子取引類型)で申請を行っている、または交付決定を受けた事業者

- 上記2つで選択したITツールと同一の機能(会計・受発注・決済)を有するITツールを導入する場合は、さらに減点

  • IT導入補助金2024または2025で交付決定を受けたソフトウェアのプロセスと、今回導入するソフトウェアのプロセスが重複する事業者

- プロセスが完全に一致する場合は不採択

  • IT導入補助金2024以降で賃金引上げ計画による加点を受けて採択されたのに、加点要件を達成できなかった事業者(やむを得ない理由によるものを除く)
  • 中小企業庁が所管する他の補助金で賃金引上げ計画による加点を受けて採択されたのに、加点要件を達成できなかった事業者(やむを得ない理由によるものを除く)。対象の公募回は次のとおり

- ものづくり補助金 第17次公募以降、持続化補助金 第15回公募以降、事業承継・M&A補助金 第8次公募以降- Go-Tech事業 令和6年度公募以降、事業再構築補助金 第12回公募、中小企業省力化投資補助事業 第1回公募以降

加点要件の未達には、期限つきのペナルティがあります。加点を受けて採択されたにもかかわらず加点要件を達成できなかった場合、効果報告において未達が報告されてから18カ月間、中小企業庁が所管する補助金への申請で、正当な理由が認められない限り大幅に減点されます。対象の補助金は、令和8年1月時点でものづくり補助金・持続化補助金・事業承継・M&A補助金・Go-Tech事業・事業再構築補助金〔中小企業省力化投資補助事業を含む〕です。

ただし、救済規定があります。震災・風水害・落雷・火災その他の災害を受け、または盗難にあったこと等により、事業において著しい損失を受けたと認められる場合(国税通則法第46条)は、この限りではありません。その他これに準ずるものとして中小企業庁が認めた場合も同様です。その場合は効果報告の提出時に理由を説明し、事務局がやむを得ないと認めた場合に限り減点が免除されます。

再申請時の対象外規定・12カ月制限・減点の全体像は再申請の注意点にまとめています。

加点の取り方:取り漏らしを防ぐ6つの手順

加点は、減点の確認、賃上げ類型の確定、即日で終わる加点、数日かかる加点、ツール選定で取れる加点、認定系の準備の順に進めると漏れにくくなります。当社が申請サポート(2020年以降の補助金の採択実績800件以上)で見てきた範囲では、加点の取り漏らしの原因は「知らなかった」より「期限を一括で考えていた」ことです。

  1. 減点対象かどうかを先に確認する(過去の交付決定歴・導入予定ツールのプロセス重複)。完全一致なら不採択なので、ツール選定のやり直しが必要です
  2. 賃上げ加点の類型を確定する(申請額150万円の境界と交付決定歴で4類型のどれか)。ここで必要な水準が決まります
  3. 即日で終わる加点を済ませる(省力化ナビの解決策PDFダウンロード、IT戦略ナビwithの実施)。GビズIDプライムの入力を忘れないこと
  4. 数日かかる加点に着手する(成長加速マッチングサービスの課題登録は「掲載中」になるまで待つ、デジタル化セカンドオピニオンは面談日程を確保)
  5. ツール選定で取れる加点を確認する(クラウド製品・インボイス対応製品・サイバーセキュリティお助け隊サービス)。IT導入支援事業者と相談する段階で決まります
  6. 次回以降の準備として、認定系に着手する(健康経営優良法人・えるぼし・くるみん)

ITツール選定と加点は連動するため、IT導入支援事業者の選び方は支援事業者の選び方も参考にしてください。

よくある質問

Q. デジタル化・AI導入補助金2026の加点項目はいくつありますか?

通常枠の加点項目は15項目です。公募要領「3-3 交付申請の審査(2)加点項目及び減点項目の審査」に列挙されています。クラウド製品やサイバーセキュリティお助け隊サービスの選定のようにITツールの選び方で取れるものと、省力化ナビやIT戦略ナビwithのように無料の取組みで取れるものがあります。ほかに、えるぼし・くるみんや健康経営優良法人などの認定、賃上げの事業計画で取る加点があります。インボイス枠(インボイス対応類型)は、対象になる加点が一部異なります(枠別の比較)。

Q. 加点は多く取れば取るほど有利ですか?

一概には言えません。公募要領は加点項目を列挙していますが、項目ごとの配点は公開されていません。そのため、「何点取れば採択」という基準は外部から分かりません。ただし加点は審査で考慮される要素で、費用をかけずに取れる項目(省力化ナビ・IT戦略ナビwith等)は取り漏らす理由がありません。一方で、達成できない賃上げ計画で加点を取ると18カ月の減点ペナルティのリスクがあるため、実現可能な範囲で計画してください。

Q. IT戦略ナビwithとIT経営サポートセンターは両方やったほうがよいですか?

いいえ、どちらか一方で足ります。公募要領は「双方を利用した場合は、いずれか一方に対して加点を行う」と明記しています。加点は1つ分なので、即日で完了するIT戦略ナビwithで十分です。IT経営サポートセンターを使う場合は、2026年8月1日以降に利用申込を行い、交付申請日以前かつ交付申請締切日の前月末日までの利用が確認できることが条件です。

Q. 健康経営優良法人やくるみんは今回の申請までに取れますか?

これから準備を始める場合、今回の公募には間に合わないことが多いです。健康経営優良法人は年1回の申請サイクルです。くるみんは、2年以上5年以下の行動計画の期間を終えてから認定を申請する仕組みです。えるぼしも、行動計画の策定・届出を行い、取組の実施状況が優良であることが前提です。加点として使えるのは「令和7年度に健康経営優良法人2026に認定された事業者」で、えるぼし・くるみんは交付申請時点で認定を受けていることが条件です。今回の公募に間に合わない場合は、次回以降の申請に向けた準備項目として扱ってください。所要期間の目安は補助金の加点項目と準備、くるみん・えるぼしの取り方は認定の取得方法で解説しています。

Q. 賃上げ計画の「従業員への表明」は書面が必要ですか?

公募要領は表明の方法を特定していませんが、交付申請時点で表明済みであることを求めています。表明したと申告したのに、実際には表明していないことが交付決定後に発覚した場合は、交付決定の取消しと明記されています。社内周知の記録(掲示・朝礼・書面交付・社内メール等)を残しておくことをおすすめします。

Q. インボイス枠でも賃上げ加点は使えますか?

はい、使えます。公式の加点項目一覧では、賃上げの事業計画の策定・従業員への表明・事業計画の達成と、最低賃金に関する状況は、通常枠・インボイス枠(インボイス対応類型)ともに対象です。ただし、賃上げ加点の類型分けは通常枠と同じではありません。インボイス枠(インボイス対応類型)の公募要領は、申請額150万円の境界で分けず、交付決定歴の有無による2区分で定めています。IT導入補助金2022〜2025の交付決定歴がない事業者は、事業場内最低賃金を地域別最低賃金+30円以上、給与支給総額の年平均成長率3%以上が要件です。交付決定歴がある事業者は同+30円以上、同3.5%以上が要件です。このうち3.5%以上の計画と従業員への表明は、申請要件(ツ)と同じ内容です(+30円は加点だけの条件)。いずれも、事業場内最低賃金を+50円以上にすると更なる加点です。この記事の4類型の対比表は、通常枠の内容として読んでください。

また、インボイス枠には過去の受給歴による申請対象外規定があり、そもそも申請できない場合があります(2022・2023のデジタル化基盤導入枠、2024・2025のインボイス枠の交付決定者は対象外)。枠の選択で迷う場合は、通常枠とインボイス枠の選び方をご確認ください。補助金のご質問はLINEでも受け付けています。

まとめ:即日で取れるものから済ませる

  • 通常枠の加点は15項目。「ツール選定で取れる」「無料の取組みで取れる」「認定・計画で取る」「賃上げで取る」の4系統で整理する
  • 省力化ナビ・IT戦略ナビwithは即日で終わる。GビズIDプライムの入力が条件なので、申請に使うアカウントで実施する
  • 期限の基準日が項目ごとに違う。とくにIT経営サポートセンターは、交付申請締切日の前月末日までという前倒しの期限
  • 賃上げ加点は、申請額150万円の境界と過去の交付決定歴で4類型。交付決定歴があると3%→3.5%、150万円以上だと+30円→+50円に上がる
  • 加点より先に減点を確認する。過去導入ソフトとのプロセス完全一致は不採択
  • 加点未達は、効果報告での未達報告から18カ月間、中小企業庁所管の補助金で大幅減点(災害等の救済規定あり)

自社がどの類型に当てはまるか、どの加点まで間に合うかといった補助金のご質問は、LINEでも受け付けています。どの制度が使えるか全体を知りたい方は、補助金かんたん診断もご利用ください。補助額の目安は見積シミュレーター(無料)で確認できます。申請全体の流れは補助金申請の流れをご覧ください。

参考(一次情報)