中小企業省力化投資補助金とは|一般型・カタログ注文型の違いと補助率・上限額・対象外要件

目次13章
中小企業省力化投資補助金とは、人手不足に悩む中小企業等の省力化投資を支援する補助金で、中小機構(中小企業基盤整備機構)が運営しています。性格の大きく異なる2つの型があります。1つは、国が省力化効果を認めた汎用製品をカタログから選ぶ「カタログ注文型」(補助率1/2以下・上限最大1,500万円)です。もう1つは、自社の課題に合わせて機械・システムを個別に設計する「一般型」(補助率1/2〜2/3・上限最大1億円)です。「最大1億円」という金額ばかりが目立ちますが、まず自社がどちらの型で申請できるかを確かめる必要があります。
要点は次の5つです。
- カタログ注文型は既製品をカタログから選ぶだけで、手続きが簡易・迅速です。一般型は個別設計の設備投資向けで、手続きが重い分、上限額が大きくなります(違い)
- 一般型では、他の大型補助金の受給歴があると対象外になる場合があります。ものづくり補助金・新事業進出補助金・中小企業等事業再構築促進補助金(卒業促進枠等を除く)の交付決定を受けて支払いが未完了だと申請できません。過去3年でこの3制度の交付決定を合計2回以上受けた場合も同様です(対象外規定を最初に確認。カタログ注文型は判定基準が異なります)
- 一般型の補助上限額は従業員数の区分ごとに5段階(750万円〜8,000万円)です。大幅な賃上げに取り組む事業者は、さらに上限が引き上がります(比較表)
- 一般型の基本要件は、労働生産性の年平均成長率+4.0%以上・1人当たり給与支給総額の年平均成長率+3.5%以上・事業場内最低賃金+30円以上の数値3要件です。従業員21人以上は、一般事業主行動計画の公表も必須です(詳細)
- 一般型第8回は2026年10月16日17:00で受付を終了しました。第9回は公募開始が2026年11月上旬、締切が12月下旬の予定です(公式スケジュール)。第8回に応募して結果待ちの事業者は、第9回に応募できません。過去の日程はスケジュール章にまとめています
自社にどちらの型・どの補助金が合うかは、当社でもご提案しています。補助金のご質問はLINEでも受け付けています。当サイトには募集中の補助金・助成金を273件掲載しています(毎週自動更新)。

省力化投資補助金とは:一般型とカタログ注文型の違い
中小企業省力化投資補助金は、人手不足に悩む中小企業等の省力化投資を支援し、生産性向上と賃上げにつなげるための補助金です。公式サイトでは次のように説明されています。
人手不足に悩む中小企業等に対して、省力化投資を支援し、生産性向上と賃上げを実現することを目指しています。
運営は独立行政法人中小企業基盤整備機構(中小機構)です。同じ人手不足対策の制度ですが、実務では「カタログ注文型」と「一般型」を別の制度と考えたほうが整理しやすくなります。2つの型の違いは次の表のとおりです。
| カタログ注文型 | 一般型 | |
|---|---|---|
| 対象 | 国があらかじめ省力化効果を認めたカタログ掲載製品を選んで導入 | 自社の現場・業務に合わせて個別設計した機械装置・システムを導入 |
| 補助率 | 1/2以下 | 中小企業1/2(特例で2/3)、小規模企業者等2/3 |
| 補助上限額 | 最大1,500万円(賃上げ要件達成時) | 最大1億円(大幅賃上げの特例込み) |
| 申請の受付 | 随時受付中 | 公募回ごと(第8回は受付終了、第9回は2026年11月上旬に公募開始の予定) |
| スピード感 | 簡易・迅速 | 事業計画書の作成・審査が必要で重め |
型選びの分かれ目は、自社の投資が「カタログに載っている製品で足りるか」「オーダーメイドの設計が要るか」です。本記事は情報量の多い一般型(第8回公募要領)を中心に解説し、カタログ注文型は別章で要点を整理します。
なお、一般型へ応募申請・交付申請中の事業者や、一般型の交付決定を受けて事務局からの補助金支払が完了していない事業者は、一般型に新たに応募できません。カタログ注文型も、2回目以降の交付申請はそれ以前の交付申請に係る補助金の支払いが完了した後でないと行えません。
対象外になる事業者:一般型の19項目を最初に確認
省力化投資補助金(一般型)の第8回公募要領は、「2-2.補助対象外となる事業者」として19の項目を定めています。採択された後でも、申請内容から該当することが判明した時点で補助対象外となる場合があるため、投資内容や金額を検討する前に確認してください。本章では19項目すべてを5つのまとまりに分けて整理します。特に見落としやすいのは、最初に挙げる他の大型補助金との重複制限です。なお、本章は一般型の規定です。カタログ注文型は判定基準が別建てのため、カタログ注文型の章もあわせてご覧ください。
重複制限:他の補助金・本事業の受給状況
- 本事業(一般型)へ応募申請・交付申請中の事業者、および交付決定を受け事務局からの補助金支払が完了していない事業者は対象外です
- 過去に「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」「中小企業等事業再構築促進補助金」「中小企業新事業進出補助金」の交付決定を受け、応募申請時点で事務局からの補助金支払が完了していない事業者は対象外です。ただし中小企業等事業再構築促進補助金の卒業促進枠・大規模賃金引上促進枠・卒業促進上乗せ措置・中長期大規模賃金引上促進上乗せ措置は、この重複制限から除かれます(2026年9月18日改訂)
- 応募申請日を起点にして過去3年間に、上記3制度の交付決定を合計で2回以上受けた事業者も対象外です
- 観光庁の次の2事業により設備投資の交付決定を受け、応募申請時点で10か月を経過していない事業者も対象外です。対象は「観光地・観光産業における人材不足対策事業」(令和7年度)と「観光地・観光産業における省力化投資補助事業」(令和8年度)です
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金をすでに使っている(または検討している)事業者は、この重複制限に特に気をつけてください。一方で、上記に該当しなければ、新事業進出・ものづくり補助金と省力化投資補助金を時期をずらして両方使うこと自体は制限されていません。新事業進出・ものづくり補助金側には同時期の応募制限があり、判定基準が異なります。個別の判断に迷う場合は、LINEでもご質問を受け付けています。
あわせて、同一法人・事業者の応募は公募回ごとに1申請に限られ、同時申請はできません(公募要領1-7)。
会社の規模・資本関係
みなし大企業は対象外です。みなし大企業とは、次の①〜⑥のいずれかに該当する事業者を指します。
- ①発行済株式の総数又は出資価格の総額の1/2以上を同一の大企業が所有
- ②同じく2/3以上を大企業が所有
- ③大企業の役員又は職員を兼ねている者が役員総数の1/2以上を占める(③の役員には社外取締役・監査役は含まれません)
- ④発行済株式の総数又は出資価格の総額を①〜③に該当する中小企業者が所有
- ⑤①〜③に該当する中小企業者の役員又は職員を兼ねている者が役員総数の全てを占める
- ⑥応募申請時点において確定している(申告済みの)直近過去3年間の各年又は各事業年度の課税所得の年平均額が15億円を超える
中小企業投資育成株式会社・投資事業有限責任組合が株式を保有する場合は、その保有比率等をもってみなし大企業の規定を適用しません。みなし大企業の条件は、補助事業実施期間中にも適用されます。
このほか、会社の規模・資本関係では次の3つも対象外です。
- 応募以降に、対象者の要件(公募要領2-1のア〜キ)のいずれも満たさなくなった事業者、またはみなし大企業の①〜⑥のいずれかに該当することとなった事業者。ただし、補助事業実施期間終了後であれば補助対象外になりません。2-1のア・エの表の従業員数・資本金額を超えた場合も、みなし大企業の①〜⑥に該当することとなった場合も同様です
- みなし同一法人:親会社が議決権50%超を持つ子会社がある場合、親会社と子会社は同一法人とみなされ、1社のみ申請可能です。孫会社・ひ孫会社、個人が複数の会社それぞれの議決権を50%超保有する場合、代表者が同じ法人同士も同様です(判定では配偶者・親子その他生計を同一にしている者を同一として扱います)。過去に交付決定を受けた個人事業主が設立した法人も同様で、本補助金を受ける目的で主要株主や出資比率を変更して申請することも認められません。複数社が申請すると、全社が申請要件を満たさないものとして扱われます
- 専ら本事業の対象事業者となることのみを目的として、資本金・従業員数等を変更していると認められる事業者。たとえば応募時点で一時的に資本金の減額や従業員数の削減を行い、補助事業実施期間終了後に増額・増員するケースです
従業員・事業の実態
- 応募時点において、従業員が0名の事業者、または1人当たり給与支給総額の対象となる従業員が0名の事業者
- 事業の遂行(効果報告を含む)に主体的でないと判断される事業者。GビズIDを他者に貸し出す、他者が取得したGビズIDを使用する、事務局との窓口担当者を外部に任せる等の行為は「主体的でない」とみなされます。外部の支援を受ける場合も、GビズIDの管理と事務局とのやり取りは自社で行ってください
- 事務局の調査によって事業の実態が確認できない事業者
過去の処分・法令違反・不正
- 本事業において補助金適正化法第17条による交付決定取消を受けた事業者
- 経済産業省及び中小機構から補助金交付等停止措置又は指名停止措置が講じられている事業者
- 経済産業省又は中小機構が所管する補助金又は給付金等において不正を行った事業者
- 過去1年において、労働関係法令違反により送検処分を受けた事業者
- 各公募回の公募開始日から5年前の日以降に、補助事業に関連する法令違反があった事業者
- 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第2条に規定する暴力団、及び「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」に規定する反社会的勢力に該当する事業者、又はこれらと関係がある事業者
申請内容
- 計画重複:他の中小企業・小規模事業者等から提出された事業と同一若しくは極めて類似した内容の事業を申請する事業者。ただし、米国の追加関税措置により大きな影響を受ける事業者のうち、同一サプライチェーン内の他企業にも波及する計画を実施する事業者は除かれます。ペナルティは重く、1回目は次回公募への申請不可、2回目以降は次回・次々回とも申請不可と定められています
- 申請時に虚偽の内容を提出した事業者。虚偽の内容を申請した場合、次回以降の公募への申請もできなくなります
ここまでの内容は、第8回公募要領「2-2.補助対象外となる事業者」の19項目を要約したものです。判断に迷う項目は、公募要領の原文を確認のうえ、申請前に事務局コールセンター(ナビダイヤル 0570-099-660)へ問い合わせてください。
一般型の補助率・補助上限額はいくら?【比較表】

省力化投資補助金(一般型)の補助上限額は、従業員数の区分ごとに750万円〜8,000万円の5段階です。補助率は中小企業1/2、小規模企業者等2/3です。従業員数別の補助上限額は次の表のとおりです(カッコ内は大幅賃上げの特例適用時)。
| 従業員数 | 補助上限額 |
|---|---|
| 5人以下 | 750万円(1,000万円) |
| 6〜20人 | 1,500万円(2,000万円) |
| 21〜50人 | 3,000万円(4,000万円) |
| 51〜100人 | 5,000万円(6,500万円) |
| 101人以上 | 8,000万円(1億円) |
補助率は次のとおりです(カッコ内は最低賃金引き上げに係る補助率引き上げの特例適用時)。
| 補助対象者 | 補助率 |
|---|---|
| 中小企業 | 1/2(2/3) |
| 小規模企業者・小規模事業者・再生事業者 | 2/3 |
補助事業実施期間は、交付決定日から17か月以内(ただし採択発表日から19か月以内)です。
2つの特例:条件と引き上げ幅
大幅賃上げに係る補助上限額引き上げの特例
従業員数に応じて上限額が引き上がります(5人以下+250万円〜101人以上+2,000万円)。適用条件は、次の2つを両方満たすことです。
- 1人当たり給与支給総額を基本要件(年平均成長率+3.5%以上)にさらに+2.5%(合計で年平均成長率+6.0%以上)増加させる事業計画を策定し、採択後は自身が設定した目標値を達成すること
- 事業場内最低賃金を事業実施都道府県の最低賃金+50円以上(基本要件は+30円以上)の水準とすること
ただし、最低賃金引き上げに係る特例を適用する事業者・補助金額の上限額に達しない場合・再生事業者・常勤従業員がいない場合は、この特例を使えません。
最低賃金引き上げに係る補助率引き上げの特例
中小企業の補助率が1/2から2/3に上がります。適用条件は、2024年10月〜2025年9月の間に、次の水準で雇用している従業員が全従業員数の30%以上である月が3か月以上あることです。水準は、地域別最低賃金以上〜2025年度改定の地域別最低賃金未満です。小規模企業者・小規模事業者・再生事業者と、常勤従業員がいない場合はこの特例を使えません(小規模企業者等と再生事業者は、もともと補助率2/3です)。
2つの特例は狙いが違います。上限額を引き上げたいなら大幅賃上げの特例、補助率を上げて自己負担割合を下げたいなら最低賃金引き上げの特例です。2つの特例は同時には使えません(よくある質問参照)。
未達成時の扱いも2つの特例で異なります。大幅賃上げの特例は、次の①②のいずれか一方でも未達だと返還があります(公募要領1-6)。
- ① 1人当たり給与支給総額の年平均成長率について、自身が設定した目標値(+6.0%以上)。事業計画期間終了時点で判定します
- ② 事業場内最低賃金を、事業実施都道府県の最低賃金+50円以上の水準とすること。事業計画期間中の毎年3月末時点で判定します
①の判定の基準は+6.0%ではなく、自身が設定した目標値です。応募申請の手引きは、目標を8%に設定して実績が7%だった例を未達としています。この例では、基本要件の判定も未達です。返還額は、補助金交付額と従業員規模ごとの補助上限額との差額(上限引き上げ分)です。
最低賃金引き上げの特例は過去の雇用実績で判定する要件で、公募要領1-6の返還規定にこの特例を対象にした項目はありません。要件を満たさない場合は、特例が適用されない扱いです。どちらの特例でも、基本要件の給与支給総額が未達なら基本要件側の返還があります(基本要件の章を参照)。達成可能な水準で計画してください。
カタログ注文型:補助率・補助上限額
省力化投資補助金のカタログ注文型は、補助率が1/2以下です。補助上限額は従業員数の区分に応じて500万円〜1,000万円(大幅な賃上げを行う場合は最大1,500万円)です。2026年3月19日の制度改定で、従業員20人以下の補助上限額が引き上げられました。改定前後の補助上限額を次の表にまとめます(カッコ内は大幅な賃上げを行う場合)。
| 従業員数 | 補助上限額(2026年3月19日以降) | 改定前(参考) |
|---|---|---|
| 5人以下 | 500万円(750万円) | 200万円(300万円) |
| 6〜20人以下 | 750万円(1,000万円) | 500万円(750万円) |
| 21人以上 | 1,000万円(1,500万円) | 1,000万円(1,500万円) |
改定前の条件(補助上限額を含む)が適用されるのは「2026年3月16日17:00までに提出され、不備なく受理された申請」に限られます(公式サイト)。これから申請する場合は改定後の額で計算してください。
- カッコ内の額になる条件:次の(a)(b)の双方を、補助事業実施期間終了時点で達成する見込みの事業計画を策定することです。(a)事業場内最低賃金を申請時と比較して3.0%(日本銀行が定める「物価安定の目標」+1%)以上増加させること、(b)給与支給総額を申請時と比較して6%以上増加させること。申請時に賃金引き上げ計画を従業員に表明している必要があります。自己の責によらない正当な理由なく達成できなかったときは、引き上げを行わなかった場合の補助額まで減額されます(実績報告時に確認)
- 補助上限額は、交付申請時点の従業員数で決まります。補助額が25万円未満となる申請はできません(借用〔賃貸借契約。ファイナンス・リース取引は除く〕に要する経費を補助対象とする場合を除く)
- 省力化製品の購入価格が製品ごとに設定された補助上限額の2倍を上回る場合、補助率は1/2未満になります
- 2回目以降の交付申請は、それ以前の交付申請に係る補助金の支払い完了後に行えます。当該交付申請時点の補助上限額を2倍にした額が累計補助上限額で、前回までの累計交付額を差し引いた額が上限です(各申請で当該時点の補助上限額は超えられません)。2回目以降は、労働生産性の向上目標が年平均成長率4.0%以上(1回目は3.0%以上)になります。前回の補助事業で省力化効果が得られていることも必要です(申請時に効果を報告し審査を受けます)。さらに、事業場内最低賃金を前回の交付申請時点から3.5%以上上昇させていなければなりません(前回の交付申請日から2年以上経過している場合は7.0%以上、3年以上は10.5%以上)
カタログ注文型の対象は「IoTやロボットなど」で、あらかじめ製品カタログに掲載され、国が省力化効果を確認済みの汎用製品です。随時受付のため一般型のような公募回・締切はなく、令和9年(2027年)3月末頃までの間に申請を受け付けるとされています。採択と同時に交付決定が行われ、補助事業実施期間は交付決定日から原則12か月以内です。申請にはGビズIDプライムが必要です。
カタログ注文型も、販売事業者と共同で事業計画(導入製品の使用方法・期待される省力化効果・省力化で生まれる時間や人員の使途)を作成して審査を受けます。ただし一般型の公募要領は、一般型は個別設計の機械装置・システムかどうか等を総合的に審査するため「カタログ注文型よりも審査項目が多い」と明記しています。カタログ注文型の公募要領に、口頭審査の定めはありません。手続きが軽い一方、上限額は一般型よりかなり小さくなります。型を選ぶときは、汎用製品で足りるか、個別設計が必要かを先に見極めてください。
カタログ注文型の重複制限は、一般型と別の基準です。対象外規定にある一般型の基準(支払未完了・3年で2回以上)を、そのまま当てはめないでください。カタログ注文型の公募要領では、次のように定められています。
- ①ものづくり補助金は「交付決定から10か月未経過」のみが対象外事由です(支払完了状況は問いません)
- ②「過去3年で2回以上」の対象は、ものづくり補助金単独です(事業再構築促進補助金・新事業進出補助金は含みません)
- ③事業再構築促進補助金・新事業進出補助金は、「採択対象の事業に用いる機器を本事業でも導入する場合」に限り対象外です
このほかカタログ注文型の公募要領では、次の規定も確認が必要です。
- 補助金等の重複(2-4):本事業で補助金適正化法第17条による交付決定取消を受けた事業者は対象外です。一般型と同じ観光庁の2事業で設備投資の交付決定を受け、それから10か月を経過していない事業者も対象外です。また、テーマや事業内容が中小機構の「IT導入補助金」と同一又は類似内容の事業(同じ業務プロセスに省力化製品を導入するもの)は対象外です。補助対象経費が重複していなくても、この規定に当たります。公募要領の表記は「IT導入補助金」で、2026年に実施されている「デジタル化・AI導入補助金」への適用関係は明記されていません。両方の利用を検討している場合は、申請前に事務局へ確認してください。このほか、本事業の製造事業者・販売事業者が、自らが登録する製品と同カテゴリの製品を導入する事業も対象外です
- 対象とならない事業(4-1):主な例は、取り組む事業が1次産業(農業・林業・漁業)である事業や、既に所有する製品の置き換えであり省力化効果が得られない事業です。不動産賃貸(寮を含む)・駐車場経営など実質的な労働を伴わない事業や、主として従業員の解雇を通じて労働生産性を向上させる事業も含まれます。また、省力化を目的とする事業のため、新規事業は対象になりません(3-2)
- 申請の前提(3-2・4-2):まず、人手不足の状態にあることが必要です。直近の平均残業時間が30時間超、整理解雇によらない離職・退職で従業員が前年度比5%以上減少、求人を掲載したが充足せず、④その他、の4つから当てはまるものを1つ選択します(「その他」は厳格に審査され、採択結果の通知が大幅に遅れる可能性があります)。このほか、全ての従業員の賃金が最低賃金を超えていることや、過去1年に労働関係法令違反で送検処分を受けていないことが必要です。みなし大企業・みなし同一法人に当たらないこと(2-3)なども求められます。カタログ注文型は、取得する省力化製品への補助額(導入経費を含む)が500万円以上になる場合、事業計画期間終了までの保険・共済(保険金額が補助額以上)への加入が必須です。保険料は補助対象外です(3-2(4))
対象者:中小企業者・小規模事業者の定義
省力化投資補助金の対象者は中小企業者・小規模事業者などで、対象者の範囲は一般型とカタログ注文型で異なります。以下の小規模企業者・小規模事業者・特定事業者・歯科医業を営む医療法人に関する記述は、一般型の定義です。
カタログ注文型の公募要領(2-3)の対象者は、中小企業者(組合関連を含む)、特定非営利活動法人、社会福祉法人、介護事業を営む法人(社会福祉法人または医療法人)です。カタログ注文型には「特定事業者」「小規模事業者」「小規模企業者」の区分がなく、補助率は全員1/2以下です。また、介護事業を営む法人に当たらない医療法人(歯科医業を営む医療法人を含む)は対象外で、社会福祉法人は収益事業の範囲内で補助事業を行うことが条件です。
一般型の対象者は、中小企業者・小規模企業者/小規模事業者・特定事業者の一部などです。中小企業者の基準は、資本金または常勤従業員数のいずれか一方が下表以下であることです。業種別の基準は次のとおりです。
| 業種 | 資本金 | 常勤従業員数 |
|---|---|---|
| 製造業、建設業、運輸業 | 3億円 | 300人 |
| ゴム製品製造業(自動車・航空機用タイヤ等の一部を除く) | 3億円 | 900人 |
| 卸売業 | 1億円 | 100人 |
| サービス業(ソフトウェア業・情報処理サービス業・旅館業を除く) | 5,000万円 | 100人 |
| 小売業 | 5,000万円 | 50人 |
| ソフトウェア業又は情報処理サービス業 | 3億円 | 300人 |
| 旅館業 | 5,000万円 | 200人 |
| その他の業種 | 3億円 | 300人 |
小規模企業者・小規模事業者は、常勤従業員数のみで判定します(製造業その他・宿泊業・娯楽業は20人以下、卸売業・小売業・サービス業は5人以下)。小規模事業者の補助率は2/3です。ただし、交付決定後、確定検査を行う補助事業実施期間終了までに定義から外れた場合も、補助率2/3から1/2への計画変更となります。採択後・交付決定までの間だけでなく、実施期間中の従業員数の変動もこの規定の対象です。
このほか、次の法人等も、それぞれ定められた要件を満たせば対象になります。企業組合・協業組合・事業協同組合等の一定の組合、特定非営利活動法人(NPO法人)、社会福祉法人、歯科医業を営む医療法人です。
一般型の基本要件:数値3要件+一般事業主行動計画

省力化投資補助金(一般型)に応募するには、3〜5年の事業計画で次の要件をすべて満たす必要があります。要件ごとの内容と未達成時の扱いを表にまとめます。
| 要件 | 内容 | 未達成時の扱い |
|---|---|---|
| 労働生産性要件 | 労働生産性(付加価値額÷労働者数)の年平均成長率+4.0%以上増加 | — |
| 賃上げ要件(1人当たり給与支給総額) | 年平均成長率+3.5%(日本銀行の物価安定目標+1.5%)以上増加。目標値を全従業員等に表明のうえ達成が必要 | 達成率に応じて補助金の一部返還(基本要件未達の場合の返還規定) |
| 事業場内最賃水準要件 | 事業場内最低賃金を、毎年、事業実施都道府県の最低賃金+30円以上の水準に | 未達成の場合、規定に基づき返還 |
| 一般事業主行動計画の公表 | 従業員21人以上の場合のみ、次世代育成支援対策推進法に基づく行動計画を交付申請時までに「両立支援のひろば」で公表 | — |
付加価値額は「営業利益+人件費+減価償却費」で計算します。最低賃金引き上げに係る補助率引き上げの特例を適用する事業者は、事業場内最賃水準要件が免除されます。この場合の基本要件は、労働生産性・賃上げ・行動計画の3つのみです。
賃上げ要件・事業場内最賃水準要件が未達の場合の返還は、一律ではありません。公募要領には、次のような事業者の責めに帰さない理由があるときは返還を求めない、という救済規定があります。
- 付加価値額が増加しておらず、かつ企業全体として事業計画期間の過半数(最賃水準要件は当該事業年度)が営業利益赤字の場合
- 天災などの場合
ただし賃上げ要件は、年平均成長率が0またはマイナスの場合、上記に関わらず全額返還となります。未達なら常に免除されるわけではありません。再生事業者は、基本要件未達の場合の返還要件そのものが免除されます。
一般事業主行動計画の公表には、「両立支援のひろば」への掲載で2週間程度かかります。応募を検討し始めた時点で着手してください。すでに公表済みなら公表先URLを記載するだけで済みますが、未公表の場合は応募時点で公表する旨の宣誓が必要です。
このほか「その他の要件」として、業務量の削減割合を示す省力化指数を計算した事業計画の策定なども求められます。投資回収期間の算定(投資額÷(削減工数×年間稼働日数×人件費単価+増加した付加価値額))もその一つです。
対象経費(一般型):機械装置・システム構築費が必須
省力化投資補助金(一般型)の対象経費は7つの経費区分で、そのうち機械装置・システム構築費が必須です。補助対象経費は、交付決定を受けた日付以降に契約(発注)し、補助事業実施期間内に支払いを完了したものに限られます。交付決定前の契約・発注・支払いは補助対象外です。経費区分ごとの上限と主な条件は次の表のとおりです。
| 経費区分 | 上限・主な条件 |
|---|---|
| 機械装置・システム構築費(必須) | 必ず1つ以上、単価50万円(税抜)以上の設備投資が必要。船舶・航空機・車両運搬具は対象外 |
| 運搬費 | 運搬料・宅配・郵送料等 |
| 技術導入費 | 補助対象経費総額(税抜)の1/3が上限 |
| 知的財産権等関連経費 | 補助対象経費総額(税抜)の1/3が上限。特許庁への手数料等は対象外 |
| 外注費 | 補助対象経費総額(税抜)の1/2が上限 |
| 専門家経費 | 補助対象経費総額(税抜)の1/2が上限。1日上限5万円(大学教授・弁護士・弁理士・公認会計士・医師)または4万円(大学准教授・技術士・中小企業診断士・ITコーディネータ) |
| クラウドサービス利用費 | 専ら補助事業のために利用するサーバー領域・サービス利用費のみ。サーバー購入費・PC本体費用は対象外 |
実務上の注意点として、汎用PC・タブレット・スマートフォンの本体費用は対象外です。ウイルス対策ソフト等は、本事業で導入したシステム・アプリケーション・サーバー・ネットワークのセキュリティ対策としてのみ対象です。単体購入や汎用製品への導入は対象外になります。専門家経費・外注費・技術導入費は、互いに併せて同一支出先へ支払うことができません。
「機械装置・システム構築費」以外の経費は、総額500万円(税抜き)までが補助上限額です。しかも公募要領は、経費区分に設定された上限を超える経費を計上した事業を「対象外事業」として挙げています(超過分の減額ではありません)。対象外経費の一覧・見積書のルール・リース会社との共同申請は対象経費の詳細で解説しています。
投資規模が数十万〜数百万円程度のITツール導入なら、この補助金よりもデジタル化・AI導入補助金のほうが手続き負担と釣り合うケースがあります。当社は登録IT導入支援事業者(申請番号ITP04-0002803)として、デジタル化・AI導入補助金の申請サポートを行っています。補助額の目安は3分でできる見積シミュレーターで確認できます。
一般型の加点10項目と減点項目
省力化投資補助金(一般型)の審査では、エビデンスとなる添付書類を提出し、要件に合致した場合に加点される項目が10項目定められています。各項目の概要は次の表のとおりです。各項目の取り方と期限は省力化投資補助金の加点10項目で詳しく解説しています。
| 加点項目 | 概要 |
|---|---|
| 事業承継・M&Aを実施した事業者 | 過去3年以内に株式譲渡等で経営資源を引き継いだ事業者 |
| 事業継続力強化計画 | 連携型を含め、有効な認定を取得している事業者 |
| 成長加速マッチングサービス登録 | 応募締切日時点で会員登録・挑戦課題を登録している事業者 |
| 地域別最低賃金引き上げに係る加点 | 2024年10月〜2025年9月の間、対象水準で雇用する従業員が全従業員の30%以上の月が3か月以上ある事業者 |
| 事業場内最低賃金引き上げに係る加点 | 2026年6月と応募申請直近月を比較し、全国目安(55円)以上の賃上げをした事業者 |
| えるぼし加点 | 女性活躍推進法に基づく「えるぼし認定」取得事業者 |
| くるみん加点 | 次世代法に基づく「くるみん認定」取得事業者 |
| 省力化ナビ加点 | 応募申請締切日までに中小機構「省力化ナビ」を活用し、申請と同じGビズIDプライムで生産性向上の知見を確認 |
| 健康経営優良法人加点 | 健康経営優良法人2026に認定されている事業者 |
| 生産性向上支援センター利用加点 | 「よろず支援拠点」内の生産性向上支援センターの支援を受け「生産性向上取組計画書」を提出 |
事業継続力強化計画・くるみん・えるぼし・健康経営優良法人の取り方は、補助金の加点項目一覧と準備ガイドにまとめています。取得に数か月〜年単位かかる認定もあるため、公募が始まってから動くと間に合いません。
審査項目にはこのほか、「足下の賃上げ」という観点があります。補助事業完了を待たずに実施する賃上げを評価する項目です。公募要領には、1人当たり給与支給総額の年平均上昇率が物価上昇率を上回らない計画は、審査上大幅に不利になると明記されています。この年平均上昇率は、応募申請時の直近決算期から基準年度(補助事業が完了した日を含む事業年度)までの期間で見ます。足下の賃上げは、採択後交付決定までの間に従業員への表明が必須で、補助事業期間中はモニタリング対象になります。
減点項目もあります。中小企業庁が所管する補助金で賃上げに関する加点を受けて採択されたのに、加点項目要件を達成できなかった場合です。この場合、未達が報告されてから18か月間、正当な理由がない限り大幅な減点を受けます。また、投資誘発の恐れがあると判断された申請は、別途審査のうえ減点対象になります。
申請方法・必要書類と締切スケジュール

省力化投資補助金(一般型)第8回は2026年10月16日17:00で受付を終了しました。次の第9回は、締切が2026年12月下旬の予定です。申請は電子申請システムのみで受け付けます。GビズIDプライムアカウントの取得が必須です(取得の手順はGビズIDプライムの取得方法)。主な提出書類は次のとおりです。
- 全事業者共通:損益計算書・貸借対照表(直近2期分)、事業計画書(指定様式)、導入予定の機械装置等(50万円以上)の仕様・積算根拠が分かる書類
- 法人:履歴事項全部証明書、納税証明書(その2・直近3期分)、法人事業概況説明書、役員名簿、株主・出資者名簿
- 個人:確定申告書の控え、納税証明書(その2・直近1年分)、青色(白色)申告決算書
- 特例・加点を使う場合:各種指定様式の確認書(最低賃金引き上げ特例・他の助成制度利用実績・金融機関確認書・各加点項目の確認資料等)
一般型は、事業計画書の内容で採否が決まります。書面審査の4観点・その1〜その3の記載項目・口頭審査の進め方は事業計画書の書き方で詳しく解説しています。
第1回〜第9回の公募スケジュール
一般型は公募回ごとに締切があります。公式サイトで確認できる第1回〜第8回の日程と、第9回の予定は次のとおりです(時刻の記載がある締切は原則17:00)。
| 回 | 公募開始 | 受付開始 | 締切 | 採択発表 |
|---|---|---|---|---|
| 第1回 | 2025年1月30日 | 2025年3月19日 | 2025年3月31日 | 2025年6月16日 |
| 第2回 | 2025年4月15日 | 2025年4月25日 | 2025年5月30日 | 2025年8月8日 |
| 第3回 | 2025年6月27日 | 2025年8月4日 | 2025年8月29日 | 2025年11月28日 |
| 第4回 | 2025年9月19日 | 2025年11月4日 | 2025年11月27日 | 2026年3月6日 |
| 第5回 | 2025年12月19日 | 2026年2月2日 | 2026年2月27日 | 2026年6月5日 |
| 第6回 | 2026年3月13日 | 2026年4月15日 | 2026年5月15日 | 2026年8月28日 |
| 第7回 | 2026年6月5日 | 2026年7月1日 | 2026年7月31日 | 2026年11月中旬(予定) |
| 第8回 | 2026年8月18日 | 2026年9月18日 | 2026年10月16日17:00(受付終了) | 2027年2月上旬(予定) |
| 第9回 | 2026年11月上旬(予定) | 2026年12月上旬(予定) | 2026年12月下旬(予定) | 後日公表 |
第9回の日程は、公式サイトで日付が「上旬」「下旬」の予定として示されている段階です(2026年10月20日確認)。第9回の公募要領は公募開始時に公表されるため、要件や補助上限額は第8回から変わる可能性があります。公募回は年3〜4回の予定で、第10回は「詳細が確定次第更新」とされています。
公式スケジュールには「本事業へ応募申請・交付申請中の事業者及び交付決定を受け事務局からの補助金支払が完了していない事業者は申請できません」とあります。第8回の採択発表は2027年2月上旬の予定で、第9回の締切(12月下旬の予定)より後です。そのため、第8回に応募して結果を待っている事業者は、第9回には応募できません。過去の実績では、公募開始から採択発表まで約4〜5か月半かかっています(直近の第4〜6回は締切から約3か月強)。余裕をもって準備してください。
補助事業実施期間は、交付決定日から17か月以内(採択発表日から19か月以内)です。交付申請は、原則として採択発表日から2か月後の日が期限です。期限までに交付申請がなければ、採択決定は取消となります。事前着手(交付決定前の契約・発注・支払い)は全額対象外になるため、見積書等の取得段階から気をつけてください。交付決定後の相見積もり・実績報告・5年間の効果報告・財産処分の制限は、交付決定後にやることで詳しく解説しています。
申請全体の段取りは補助金申請の流れ5ステップでも解説しています。ほかの補助金の締切と並べた日程は2026年度下期の補助金・助成金スケジュール一覧にまとめています。
デジタル化・AI導入補助金、ものづくり補助金との違い
省力化投資補助金の主眼は、人手不足対応の省力化投資です。デジタル化・AI導入補助金はITツール・ソフトウェア導入、新事業進出・ものづくり補助金は新製品・新サービス開発や新市場進出を主眼としています。3つとも中小機構が運営する設備投資系の補助金で、混同されがちです。主眼・上限額・必須経費を比べると次のとおりです。
| 省力化投資補助金(一般型) | デジタル化・AI導入補助金 | 新事業進出・ものづくり補助金 | |
|---|---|---|---|
| 主眼 | 人手不足対応の省力化投資 | ITツール・ソフトウェア導入 | 新製品・新サービス開発、新市場進出 |
| 上限額 | 最大1億円 | 案件により数百万円規模 | 最大7,000万円(特例込み9,000万円) |
| 必須経費 | 機械装置・システム構築費 | ITツール導入費 | 枠により機械装置又は建物費 |
一般型の第8回公募要領が、受給歴そのものを対象外事由として名指ししている補助金は限られます。ものづくり・新事業進出・事業再構築促進補助金と、観光庁の2事業のみです(対象外規定の重複制限)。デジタル化・AI導入補助金を名指しした制限は、本稿で確認した範囲では見当たりませんでした。
ただし国の補助金と補助対象経費が重複する事業は補助対象外とされているため(1-7)、同じ設備投資を複数の補助金に重ねて申請することはできません。一般型の公募要領(1-7)は、これまでに交付を受けた・現在申請している補助金や委託費の実績を、応募申請時に電子申請システムへ必ず入力するよう定めています。記載がない場合は、申請に係る虚偽として不採択になります。同一事業を複数の補助金に同時期に応募して複数採択された場合は、交付を受ける補助金を1つだけ選んで交付申請する必要があります。
カタログ注文型では、補助対象経費が重複していなくても「IT導入補助金」と同一又は類似内容の事業が対象外とされています(カタログ注文型の章参照)。どの補助金が自社の投資に合うかは、違いのまとめ記事も参考にしてください。補助金のご質問はLINEでも受け付けています。
よくある質問
Q. カタログ注文型と一般型、両方に申請できますか?
公募要領に、両方への同時応募を直接禁止する規定は見当たりません。ただし、対象経費が重複する投資を両方に計上することはできません。どちらの型で申請するかは、投資したい設備がカタログに掲載されているかで判断するのが実務的です。掲載されていれば手続きが簡易なカタログ注文型、個別設計が必要なら一般型が候補になります。
Q. 過去にものづくり補助金を使ったことがあります。申請できますか?
一般型の場合、交付決定を受けた補助金の支払が応募申請時点で完了していれば、対象外にはなりません。ただし、支払が未完了の場合は対象外です。応募申請日から過去3年間に、ものづくり補助金・新事業進出補助金・中小企業等事業再構築促進補助金の交付決定を合計2回以上受けている場合も対象外になります。なお、中小企業等事業再構築促進補助金の卒業促進枠・大規模賃金引上促進枠・卒業促進上乗せ措置・中長期大規模賃金引上促進上乗せ措置での交付決定は、支払未完了でも重複制限の対象外です。正確な判定は交付決定日・支払完了日を基準に行われるため、公募要領の「補助対象外となる事業者」で直接確認してください。カタログ注文型は判定基準が異なります(カタログ注文型の章)。補助金のご質問はLINEでも受け付けています。
Q. 個人事業主でも申請できますか?
はい、基準を満たせば個人事業主も対象です。中小企業者・小規模企業者の基準は「会社又は個人」を対象としています。ただし、応募申請時点で従業員(1人当たり給与支給総額の対象となる従業員)が0名の場合は対象外です。家族従業員等も、給与支給の実態がなければ対象になりません。
Q. 大幅賃上げの特例と最低賃金引き上げの特例は両方使えますか?
いいえ、この2つの特例は同時に使えません。大幅賃上げに係る補助上限額引き上げの特例には、「最低賃金引き上げに係る事業者は適用不可」と明記されています。最低賃金引き上げに係る補助率引き上げの特例は、適用すると事業場内最賃水準要件(基本要件)が免除されます。上限額を伸ばしたいか補助率を上げたいか、投資計画に応じてどちらか一方を選ぶ必要があります。
Q. GビズIDプライムはすぐ取得できますか?
オンライン申請なら最短で即日ですが、書類郵送申請は最大1か月かかります。GビズIDの公式サイトでは、マイナンバーカードを使うオンライン申請は最短で即日(公式FAQの比較表では即日〜数日)です。書類郵送申請は、書類に不備がない場合で最大1か月で発行されます。書類申請の審査期間は、2026年7月9日に「従来の最大2週間から最大1か月」へ変わりました。省力化投資補助金の公募要領も、ID取得には一定の期間を要するとして早めの手続きを求めています。応募を検討し始めた時点で取得手続きに着手してください。
Q. 交付決定前に見積もりを取るだけでも問題になりますか?
いいえ、見積書の取得自体は問題ありません。補助対象外になるのは、契約(発注)・納品・支払いを交付決定前に行った場合です。「導入予定の機械装置等・システム(50万円以上)の仕様・積算根拠が分かる書類(参考見積書等)」は、応募申請時の提出書類です(公募要領4-4)。公募要領は、書類の取得で事前着手に抵触しないよう注意を促しています。採択後の交付申請手続きでは、発注先1件あたりの見積額の合計が50万円(税抜き)以上の物件等について、同一条件による相見積もりの取得が原則です(公募要領3-4)。契約行為に進むタイミングだけ、交付決定後まで待ってください。
まとめ
- 省力化投資補助金には、「カタログ注文型」(既製品・簡易・上限1,500万円)と「一般型」(個別設計・上限1億円)の2つの型がある
- 他の大型補助金(ものづくり・新事業進出・事業再構築促進補助金)の受給歴があると、一般型の対象外になる場合がある。このほか、みなし大企業・交付決定取消歴・労働関係法令違反による送検処分・GビズIDの貸し借りなど、一般型の対象外事由は全19項目。検討前に必ず確認する
- 一般型の補助上限額は従業員数区分で5段階(750万円〜8,000万円)。補助率は中小企業1/2・小規模企業者等2/3。大幅賃上げ特例(上限額アップ)と最低賃金引き上げ特例(補助率アップ)は同時併用できない
- 基本要件は労働生産性+4.0%・給与総額+3.5%・事業場内最賃+30円の数値3要件。従業員21人以上は一般事業主行動計画の公表も必須
- 対象経費は機械装置・システム構築費が必須。交付決定前の契約・発注・支払いは全額対象外
- 加点は10項目。事業承継・M&A、各種認定取得、省力化ナビ活用などが対象
- 一般型第8回は2026年10月16日17:00で受付終了。第9回は2026年11月上旬に公募開始、12月下旬に締切の予定(第8回の結果待ちの事業者は応募できない)。カタログ注文型は随時受付(2027年3月末頃まで)
自社がどちらの型で申請できるか、他の補助金とどう使い分けるかは、当社でもご提案しています。まずは2分でわかる補助金かんたん診断をお試しください。補助金のご質問はLINEでも受け付けています。
参考(一次情報)
- 中小企業省力化投資補助金 公式サイト(中小企業基盤整備機構)(2026年9月10日確認)
- 中小企業省力化投資補助事業(一般型)第8回公募要領PDF(2026年10月1日再確認。1-7補助対象外となる事業・2-2補助対象外となる事業者〔2026年9月18日改訂〕。2026年10月12日に1-4特例措置・1-5(3)特例措置要件・1-6基本要件未達の場合の補助金返還義務・3-4見積書の取得・4-4提出書類を再確認)
- 応募申請の手引き(一般型・第8回公募)PDF(2026年10月12日確認。応募申請時の提出書類〔導入予定の機械装置等・システムの仕様・積算根拠が分かる書類〕、4-2 特例要件の返還〔自身で設定した目標値が判定の基準〕)
- 中小企業省力化投資補助事業(カタログ注文型)公募要領PDF(2026年10月1日再確認。2026年3月19日改訂版。1-4公募受付期間・2-1補助額等・2-3補助対象者・2-4補助金等の重複・4-1/4-2要件)
- カタログ注文型「2026年3月19日制度改定」のご案内(中小企業省力化投資補助金)(2026年10月1日確認。補助上限額の改定前後の比較)
- 一般型トップページ(中小企業省力化投資補助金)(2026年9月10日確認)
- 一般型 公募スケジュール(第1〜9回・中小企業省力化投資補助金)(2026年10月20日再確認。第9回の公募開始・申請受付開始・公募締切の予定日、第10回は「詳細が確定次第更新」、応募申請中・交付申請中・補助金の支払いが完了していない事業者は申請できないこと)
- カタログ注文型トップページ(中小企業省力化投資補助金)(2026年10月1日再確認。制度概要の「2026年3月19日以降(制度改定後)」タブをブラウザで開いて確認)
- GビズID よくあるご質問(デジタル庁)(2026年10月12日確認。GビズIDプライムの発行期間〔オンライン申請は最短で即日、書類郵送申請は最大1か月〕)
- GビズID トップページ(デジタル庁)(2026年10月12日確認。2026年7月9日のお知らせ〔書類申請の審査期間を最大2週間から最大1か月に変更〕)
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