IT導入補助金(2026年から「デジタル化・AI導入補助金」に名称変更)の対象経費は、事務局に登録されたITツールのソフトウェア費・クラウド利用料・導入支援などの役務費です。パソコンやレジは、インボイス枠(インボイス対応類型)でソフトとセットの場合に限り対象になります。

この記事は、ソフト、クラウド、AI搭載ツール、パソコン、設定支援が補助対象になるか確認したい中小企業・小規模事業者・個人事業主向けです。経費の線引きと「何年分・いくらまで」の細則を、公式公募要領で整理します。

  • 対象になる:事務局に登録されたITツールの「ソフトウェア費(AI搭載ツールを含む)」「クラウド利用料(最大2年分)」「導入・活用支援などのサービス費」
  • 条件つきで対象になるのが、パソコン・タブレット・レジなどのハードウェアです(インボイス枠〈インボイス対応類型〉で、ソフトとセットの場合のみ)
  • 対象にならないのは、リース・レンタル、中古品、交付決定前に購入したもの、消費税、申請代行費などです(公募要領で10項目が明記)
  • 通常枠の補助額は5万〜450万円・補助率1/2以内です。ただし補助額150万円以上を申請すると賃上げ要件が必須になり、未達なら返還を求められる場合があります(詳細へ)

経費が対象でも申請者が対象外なら申請できません。過去の交付決定歴による12カ月制限・インボイス対応類型の対象外規定を再申請の対象外・減点一覧で先に確認してください。そのうえで通常枠とインボイス枠の選び方で使える枠を絞り、IT導入支援事業者の選び方を参考に、希望するツールが登録済みか確認します。制度全体はデジタル化・AI導入補助金2026ガイドで確認できます。

IT導入補助金の対象経費【2026年】の記事でわかる3つのこと:対象はソフト・クラウド利用料(最大2年分)・導入支援の役務、PC・レジはインボイス枠でソフトとセットの場合のみ対象、150万円以上で必須になる賃上げ要件と、対象外の10項目
図解:IT導入補助金の対象経費【2026年】で最初に押さえたい3つのポイント

大前提:対象は「登録済みITツール」だけ

デジタル化・AI導入補助金で補助対象になるのは、事務局に事前登録されたITツールだけです。どんなソフトでも申請できるわけではありません。ITツールは「IT導入支援事業者」が事務局に登録し、審査を経て公開されたものです。「使いたいツールが決まっている」場合は、そのツールが登録されているか・どの支援事業者が扱っているかの確認が出発点になります。

当社(株式会社CAREARC)も登録IT導入支援事業者として申請サポートを行っています。登録の有無が分からない場合は、公式LINEでツール名をお送りいただければ確認します。

枠ごとの対象経費【一覧表】

対象経費は申請枠によって異なり、ハードウェアが対象になるのはインボイス枠(インボイス対応類型)と複数者連携枠です。枠ごとに、ソフトウェア・クラウド利用料・役務・ハードウェアが対象になるかを次の表にまとめました。

申請枠ソフトウェアクラウド利用料導入支援等の役務ハードウェア
通常枠○○(最大2年分)○×
インボイス枠(インボイス対応類型)○(会計・受発注・決済)○(最大2年分)○○(条件つき)
インボイス枠(電子取引類型)×(クラウド利用料のみ対象)○(クラウド受発注ソフト・最大2年分)—×
セキュリティ対策推進枠○(お助け隊サービス利用料・最大2年分)同左—×
複数者連携枠(複数者連携デジタル化・AI導入枠)○○○○(条件つき)

※複数者連携枠では、上の表の経費に加えて「その他経費(事務費・専門家費等)」も対象です。公募要領では「代表事業者が補助事業グループを取りまとめるために要する経費」と「外部専門家による導入・活用支援にかかる費用」と定められています。補助率は2/3以内で、補助上限額は(基盤導入経費+消費動向等分析経費)×10%に補助率2/3を乗じた額か200万円のいずれか低い方です。

当社の申請サポートで扱いが多いのは通常枠とインボイス枠(インボイス対応類型)の2つです。以下もこの2枠を中心に解説します。

通常枠の対象経費:ソフト+「導入を成功させる費用」まで入る

通常枠の対象経費は、ソフトウェア費・オプション費・役務(サービス)費の3種類です。

  • ソフトウェア費:登録ITツールの購入費、またはクラウド利用料(最大2年分)
  • オプション費:機能拡張、データ連携ツール、セキュリティ強化
  • 役務(サービス)費:導入コンサルティング、活用コンサルティング、導入設定・マニュアル作成、導入研修、保守サポート

意外と知られていないのが3つ目の役務費です。ツール代金だけでなく、導入設定や研修・保守などの人的サポート費用も補助対象にできます。「ソフトは安いが初期設定と教育が高い」タイプの導入では、役務費を含められるかで実質負担が大きく変わります。

経費ごとの「何年分・いくらまで」一覧

通常枠では、対象経費の種類ごとに、補助対象にできる期間・上限が公募要領で細かく決まっています。期間や上限を混同した見積もりは交付申請の差し戻し原因になるため、経費ごとの範囲を次の表に整理しました。

経費の種類補助対象にできる範囲
ソフトウェアのクラウド利用料最大2年分
オプション費(機能拡張・データ連携ツール・セキュリティ)最大1年分
保守サポートソフトウェアの利用範囲内で最大2年分
導入コンサルティング・活用コンサルティング1交付申請につき1つのみ申請可能
役務費の合計(コンサル・導入設定・マニュアル作成・研修・保守)補助対象経費200万円が上限

「クラウドは2年・オプションは1年・保守は2年」と、期間の上限は経費の種類ごとに異なります。さらに、役務は合計200万円までという金額の天井もあります。高額な活用コンサルと導入研修を積み上げると、役務の200万円上限を超えて見積もりの組み替えが必要になるケースがあり得ます。支援事業者から見積もりを受け取ったら、この表と突き合わせて確認してください。

対象ソフトの条件:業務プロセスを1つ以上含むこと

通常枠のITツールは、業務プロセス(共通プロセスまたは業種特化型プロセス)を1種類以上含むソフトであることが要件です。公募要領の共通プロセスは次の5分類です。自社が入れたいソフトがどれに当たるか、表で当てはめてみてください。

プロセス内容該当するソフトの例
共P-01顧客対応・販売支援顧客管理(CRM)、営業支援(SFA)、予約管理
共P-02決済・債権債務・資金回収請求書発行、決済、入金管理
共P-03供給・在庫・物流受発注、在庫管理、物流管理
共P-04会計・財務・経営会計ソフト、経営分析
共P-05総務・人事・給与・労務等勤怠管理、給与計算、労務管理

このほかに業種特化型プロセス(飲食のPOS連動、建設の工程管理など業種固有の業務)もあります。ソフトの例はあくまで目安です。実際にどのプロセスで登録されているかはツールごとに異なるため、最終確認は公式のITツール検索か支援事業者への確認で行ってください。勤怠管理・給与計算ソフトの扱いは勤怠管理・給与計算ソフトは対象になる?で詳しく解説しています。

注意したいのは、汎用プロセス(自動化・分析ツールなど)のみのツールは単体では申請できない点です。たとえばRPAや分析ダッシュボード単体での申請は通らず、共通プロセスなどの業務プロセスを持つソフトと組み合わせる必要があります。プロセス数は補助額の申請下限にも直結します(後述)。生産性向上の計画づくりは事業計画と生産性向上の書き方で詳しく解説しています。

AI搭載ツール・生成AI活用ソフトも対象

デジタル化・AI導入補助金では、事務局に登録されたAI搭載ツールも補助対象です。2026年の名称変更は看板の掛け替えだけではありません。公募要領上、補助対象のソフトウェアは「AIを含む」と明記され、AI搭載ツールが正面から対象になりました。AI-OCR、AIチャットボット、生成AIを組み込んだ業務ソフトなどが該当し得ます。

ただし、ここでも対象になるのは事務局に登録されたITツールだけです。AI搭載の有無を含む機能概要は、公式のITツール検索で確認できます。「ChatGPTのような汎用AIサービスをそのまま契約したい」という相談もよくいただきます。対象になるかは「そのサービスがITツールとして登録されているか」「業務プロセスを持つ形で登録されているか」次第です。ツール名での個別確認は公式LINEで承ります。研修助成なども含めた比較はClaude・ChatGPTの導入に使える補助金・助成金一覧にまとめています。

通常枠はいくら補助される?【補助額・補助率】

通常枠の補助額は5万円〜450万円以下、補助率は原則1/2以内です。補助額の区分ごとの必要プロセス数と補助率は次のとおりです(2026年8月時点)。

補助額必要なプロセス数補助率
5万円〜150万円未満1プロセス以上1/2以内
150万円〜450万円以下4プロセス以上1/2以内

補助率は原則1/2以内ですが、最低賃金近傍の従業員を一定割合雇用する事業者は2/3以内に引き上げられます。具体的には、令和6年10月〜令和7年9月の間で、該当する従業員が全従業員の30%以上である月が3か月以上ある場合です(「最低賃金近傍」の詳しい定義は公募要領でご確認ください)。人件費率の高い業種では該当するケースが少なくないため、見積もり前に確認しておく価値があります。7次以降の公募要領では、期間が令和7年10月〜令和8年9月に、基準が令和8年度改定の地域別最低賃金に改められています。

もうひとつ実務上大きいのが、補助額150万円がプロセス数と賃上げ要件の両方の境界になっている点です。150万円以上を申請するには4プロセス以上のツール構成が必要で、さらに次章の賃上げ要件が必須になります。選択肢は「補助額を150万円未満に収めて要件を軽くする」か「4プロセス+賃上げ計画で大きく取りに行く」かです。当社では、導入規模と人件費計画を見ながらどちらにするかを判断することをおすすめしています。

150万円以上を申請するなら「賃上げ要件」に注意

補助額150万円以上を申請する場合は、3年間の賃金引上げ計画の策定と従業員への表明が必須要件になり、目標が未達なら返還を求められます。対象経費の記事でこの話をするのは、見積もり金額がそのまま申請要件の重さを決めるからです。見落とされがちですが、返還リスクに直結するため必ず確認してください。

賃上げ要件の中身

補助額150万円以上を申請する場合、次の内容の3年間の賃金引上げ計画を策定し、従業員に表明することが必須要件です。

  • 1人当たり給与支給総額(非常勤を含む全従業員)の年平均成長率を3%以上とすること
  • 事業場内最低賃金(事業場内で最も低い賃金)を地域別最低賃金+30円以上の水準にすること

過去に採択された事業者は、さらに条件が厳しくなります。IT導入補助金2022〜2025のいずれかで交付決定を受けた事業者は、補助額5万〜150万円未満の申請でも賃上げ目標が必須です。しかもこの場合、1人当たり給与支給総額の年平均成長率は申請額にかかわらず3.5%以上で、一般の150万円以上申請(3%以上)より高い水準が求められます。150万円以上を申請する場合は、事業場内最低賃金を地域別最低賃金+30円以上にする要件も併せて必須です。リピート申請で「前回は要件がなかったから」という感覚のまま進めると、足元をすくわれます。

7次以降の公募要領(2026年10月9日公開)では、これらの要件に「1年後の目標」が加わります。1年後に1人当たり給与支給総額を3%以上(過去の交付決定者は3.5%以上)向上させることです。この1年後の目標は、未達でも補助金の返還は求めないとされています。7次に申請する場合は、7次用の公募要領で確認してください。

未達なら返還を求められる

賃上げ計画の目標が事業計画終了時点で達成できなかった場合(期間内に事務局へ報告しなかった場合を含む)は、補助金の返還を求められます。事業場内最低賃金の増加目標については、未達となった年度により返還率が変わります。年度ごとの返還率は次の表のとおりです。

未達となった年度返還率
1年度目全額
2年度目2/3
3年度目1/3

「とりあえず大きく申請しておこう」で150万円以上に踏み込むのは危険です。当社が申請サポートで最初に確認するのも、この賃上げ計画を3年間実行できる人件費の見通しがあるかどうかです。賃上げは加点要素としての側面もあり、その活用方法は賃上げ加点の要件と判断基準で解説しています。

賃上げ要件が適用外になる事業者

次の事業者は、天災その他の場合の例外とは別に、そもそも賃上げ関連の要件の適用外とされています。

  • 保険医療機関・保険薬局
  • 介護サービス事業者
  • 社会福祉事業・更生保護事業を行う事業者
  • 学校等

診療報酬・介護報酬など公定価格の事業では、賃上げ原資を価格転嫁できない事情が考慮されているためです。医療・介護・福祉・教育系の事業者は、150万円以上の申請でも賃上げ要件を負わずに申請できる可能性があります。該当するかどうかの細かい範囲は公募要領でご確認ください。

パソコン・レジは「インボイス枠でソフトとセット」なら対象

パソコン・レジなどのハードウェアを補助対象にできるのは、原則としてインボイス枠(インボイス対応類型)です(商店街などの複数者連携枠にも同様の対象があります)。ハードウェアの補助率と補助上限は次の表のとおりです。

ハードウェア補助率補助上限
PC・タブレット・プリンター・スキャナー・複合機1/2以内10万円
POSレジ・モバイルPOSレジ・券売機1/2以内20万円

ハードウェアが対象になる条件は、次の3つです。

  1. ソフトとセットであること(ハードウェア単独の申請は不可)
  2. そのソフトの使用に必要な範囲であること
  3. パソコン・タブレット等は、セットにするソフトウェアの販売元として選んだIT導入支援事業者(コンソーシアム構成員を含む)から購入すること

セットにするソフトの条件は、機器の種類で異なります。パソコン・タブレット等は会計・受発注・決済いずれかのソフトとセットでよい一方、レジ・券売機は「決済」機能を持つ登録済みPOSレジソフトとセットの場合に限り対象です(2026年3月30日の公募要領改訂で厳格化)。

「補助金でパソコンだけ買いたい」は制度上できません。当社への相談でも、いちばん多い誤解です。枠全体の仕組みはインボイス枠の解説、POSレジなど店舗での使い方は飲食店・小売店はIT導入補助金で何を導入できる?をどうぞ。開業時にそろえる備品全体との切り分けは、起業・開業備品チェックリストの「先に買っていいもの・買ってはいけないもの」でも整理しています。

対象外経費の一覧【公募要領の10項目】

対象外になる主な経費の図解。主な項目:リース・レンタル契約のITツール(お助け隊サービスのみ例外)、中古品、交付決定前に購入したITツール、消費税、補助金の申請・報告に係る申請代行費、交通費・宿泊費、対外的に無償提供されているもの
図解:対象外になる主な経費で押さえたいポイント

公募要領(通常枠)には、対象外となる経費が10項目明記されています。Webページには載っていない情報なので、実務での注意点と合わせて次の表にまとめました。

対象外経費実務での注意点
① 顧客が実質負担する費用を含むITツール転売・顧客転嫁型はNG
② 交通費・宿泊費導入支援に伴う出張費も対象外
③ 補助金の申請・報告に係る申請代行費申請サポート費用は補助対象にできない
④ 公租公課(消費税)補助額は税抜金額で計算する
⑤ 交付申請時に利用金額が定められないもの従量課金のみの契約は要注意
⑥ 対外的に無償提供されているもの無料プランは対象外
⑦ リース・レンタル契約のITツールお助け隊サービスのみ例外
⑧ 中古品中古PC・中古レジも不可
⑨ 交付決定前に購入したITツール交付決定前の発注分は補助されない(例外は表の下)
⑩ その他事務局が不適当と判断するもの迷ったら事前確認

特に⑨は要注意です。「採択されたから」と交付決定前に契約・支払いをすると、その経費は対象外になります。例外として、事務局はスマートレジの「事前着手制度」を予告しています(2026年9月24日更新のお知らせ)。2026年9月15日以降に行ったスマートレジの導入やPOSレジの改修等を事後に申請できる制度で、申請受付は2027年1月頃の予定です。対象の範囲や条件は、後日公開される公募要領で確認してください。交付決定後にやるべきことの順序は交付決定後の手続きガイド、お金の動きの全体像は補助金申請の流れ5ステップで図解しています。

結局いくら補助される?【計算例】

補助額は、対象経費に枠ごとの補助率を掛けて計算します。インボイス対応類型と通常枠で、1例ずつ試算します。

インボイス対応類型の例:従業員4人の小売店が、クラウド会計ソフト(2年分50万円)とパソコン(15万円)を導入するケースです。ソフト40万円(補助率4/5)+PC7.5万円(1/2)=47.5万円が補助され、実質負担17.5万円になります。補助率4/5は、従業員5人以下の商業・サービス業など小規模事業者の場合です。それ以外の中小企業は補助額50万円以下の部分が3/4、補助額50万円超の部分は規模によらず2/3です。ここでいう50万円は、対象経費ではなく補助額の境界です。

通常枠の例:顧客管理ソフト(クラウド2年分120万円)+導入設定・研修(50万円)+保守サポート2年分(30万円)で、対象経費は200万円です。補助率1/2なら補助額100万円・実質負担100万円になります。補助額が150万円未満なので、プロセス数は1以上でよく、賃上げ要件も原則不要です(過去交付決定者を除く)。補助額150万円のラインを意識して構成を組むのが、通常枠の見積もりの勘所です。

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よくある質問

Q. クラウド利用料は何年分まで対象ですか?

ソフトウェアのクラウド利用料は最大2年分です。ただしオプション費(機能拡張・データ連携・セキュリティ)は最大1年分、保守サポートはソフトウェアの利用範囲内で最大2年分と、経費の種類ごとに期間が異なります。3年目以降の利用料はいずれも自己負担になるため、ランニングコストを含めた資金計画を立てておいてください。

Q. ChatGPTなどのAIツールは対象になりますか?

事務局に登録されたITツールであれば、AI搭載ツールも対象です。2026年から、公募要領に補助対象ソフトウェアは「AIを含む」と明記されました。AI搭載の有無を含む機能概要は、公式のITツール検索で確認できます。汎用AIサービスをそのまま契約する形が対象になるかは登録状況次第のため、ツール名での確認をおすすめします。

Q. パソコンやタブレットだけを購入できますか?

いいえ、できません。ハードウェアは、インボイス枠(インボイス対応類型)でソフトとセットの場合のみ対象です。パソコン・タブレット等(上限10万円)は会計・受発注・決済いずれかのソフトとセットにします。レジ・券売機(上限20万円)は、「決済」機能を持つ登録済みPOSレジソフトとセットの場合に限られます。

Q. パソコンは家電量販店やネット通販で買っても対象ですか?

いいえ、選んだIT導入支援事業者が販売元でない家電量販店やネット通販から自由に購入したものは、対象になりません。パソコン・タブレット等は、セットにするソフトウェアの販売元として選んだIT導入支援事業者(コンソーシアム構成員を含む)から購入したものに限られます。

Q. 補助額150万円以上を申請すると何が変わりますか?

変わるのは2点です。第一に、ITツールが4プロセス以上を含む構成であることが必要です。第二に、3年間の賃金引上げ計画の策定・従業員への表明が必須要件になります。計画では、1人当たり給与支給総額(非常勤を含む全従業員)の年平均成長率を3%以上とし、事業場内最低賃金を地域別最低賃金+30円以上にします。目標未達の場合は返還を求められるため、150万円未満に収める選択肢と比較して判断してください。なお、IT導入補助金2022〜2025の交付決定者は、この成長率が3%ではなく3.5%以上になります。

Q. 賃上げ目標を達成できなかったら補助金は返還ですか?

はい、事業計画終了時点で未達の場合(期間内に報告しなかった場合を含む)は返還を求められます。事業場内最低賃金の増加目標は、1年度目未達なら全額、2年度目なら2/3、3年度目なら1/3の返還率です。なお、IT導入補助金2022〜2025で交付決定を受けた事業者は、150万円未満の申請でも賃上げ目標が必須です。1人当たり給与支給総額の年平均成長率も、申請額にかかわらず3.5%以上が求められます。

Q. 病院や介護施設も賃上げ要件を満たす必要がありますか?

いいえ、保険医療機関・保険薬局、介護サービス事業者、社会福祉事業・更生保護事業を行う事業者、学校等は、賃上げ関連の要件の適用外とされています。150万円以上の申請を検討する医療・介護・福祉・教育系の事業者は、この適用外に該当するかを公募要領でご確認ください。

Q. インボイス対応類型は、経費が50万円を超えると全額2/3になりますか?

いいえ。50万円は対象経費ではなく補助額の境界です。ソフトウェア・導入関連費は、補助額50万円以下の部分が3/4(小規模事業者は4/5)、補助額50万円超の部分が2/3です。

Q. 導入コンサルティングは複数の会社に頼んでも対象ですか?

いいえ、導入コンサルティング・活用コンサルティングは1交付申請につき1つのみ申請可能です。また、コンサルを含む役務費(導入設定・マニュアル作成・研修・保守サポートを含む)は、合計で補助対象経費200万円が上限です。複数のサービスを積み上げる場合は、見積もり段階で上限内に収まるか確認してください。

Q. freeeやマネーフォワードなどの会計ソフトは対象ですか?

対象になるかは、ツール・プラン・支援事業者ごとの登録状況次第です。主要な会計ソフトの多くは、ITツールとして登録されています。個別のツール名での確認は公式LINEで無料でお調べします。

まとめ

  • 対象は「事務局に登録されたITツール」のソフト費(AI搭載ツールを含む)・クラウド利用料(最大2年分)・導入支援などの役務費
  • 期間・上限の細則に注意:オプションは最大1年分、保守サポートは最大2年分、役務は合計200万円まで、コンサルは1申請1つのみ
  • 通常枠は補助額5万〜450万円・補助率1/2以内(最低賃金近傍の従業員が多い事業者は2/3以内)。150万円以上は4プロセス+賃上げ要件が必須で、未達なら返還リスクがある
  • ハードウェアはインボイス枠でソフトとセットの場合のみ(PC10万円・レジ20万円まで)
  • リース・中古品・交付決定前の購入・消費税・申請代行費は対象外(全10項目)
  • 「このツールは対象?」「いくら補助される?」は見積もりシミュレーターと公式LINEで無料確認できます

参考(一次情報)

※本記事は公募要領PDF・公式サイトの原文を照合して作成しています(2026年8月時点)。個別の制度・ツールの最終判断は必ず最新の公募要領をご確認ください。